朝市でにぎわいを取り戻せ−。相模原市中央区の西門商店街で12月9日、第4回かながわ朝市サミットが開かれる。地域の特産品やB級グルメを扱う県内の朝市出店者が一堂に会す。衰退一途の商店街にかつての活況を再現し、活性化への希望を見いだそうという試みだ。
JR相模原駅から徒歩15分。在日米陸軍相模総合補給廠のゲート前から国道16号まで延びる約600メートルの通りに、かつて「相模原の台所」「相模原のアメ横」と呼ばれた面影はない。
「全国の『元気のある商店街』に選ばれたこともある。これほどの落差を経験したところも少ない」
閉じられたシャッターの列を眺め、西門地区商業活性化協議会の浦上裕史会長がこぼした。
西門商店街は、補給廠で働く日本人従業員相手に店が立ち並ぶようになったのが始まり。最盛期の1960年代には約150店が軒を連ね、年の瀬に生鮮品を買い求める客でごった返す風景は、相模原の風物詩だった。「アメ横」の名は、そのにぎわいに由来する。
それも現在は約70店。アーケードなど施設の老朽化、集客力がある食品スーパーの撤退、後継者不足も重なり、店舗の減少が続く。商店街全体の魅力が失われていく悪循環から抜け出そうと、浦上会長が目を付けたのが朝市だった。
「かながわ朝市ネットワーク」が手掛ける朝市サミットを誘致。自身も文具店を営み、西門商店街協同組合の理事長も務める浦上会長は「商店主の高齢化も進み、自分たちだけでの再生は難しい。外部から来る朝市出店者から刺激をもらいたい」と話す。
同ネットワークは、県内各地で朝市を運営するグループで結成され、2010年に平塚で開かれたサミットでは約80店を集め、3万人を呼び込んだ実績もある。そうしてつくりだしたにぎわいを、商店街の新しい魅力づくりへの機運につなげたい考えだ。
同ネットワーク事務局長で中小企業診断士の大場保男さんは「朝市を一度やっただけで客足が戻るわけではないが、商業者の意識が変わる。諦めを脱すことが第一歩になる」と話している。
朝市は約140ブースが出店し、午前11時から午後3時まで。同1時からは、商店街の再生をテーマにした講演とシンポジウムも開かれる。問い合わせは、大場さん電話090(5521)7427。
編集後記
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