「あの会社はこうして潰れた」という衝撃的なタイトルの本



あの会社はこうして潰れた [ 帝国データバンク情報部 藤森徹 ]」という衝撃的なタイトルの本である。

企業倒産の事例を紹介しながら、その背景にある様々な事情を綿密な取材をもとに解説した。一口で企業倒産といっても、その姿は千差万別である。
それぞれ固有の理由や経緯があり、関係者の打算や思惑も交錯する。一つとして同じ倒産はないものの、子細に分析してゆくと、似たような倒産のパターンともいったものがぼんやりと見えてくるから不思議だ。信用調査会社・帝国データバンク東京支社で長く情報部長を務めた藤森徹さんが長年の取材経験をいかしてまとめた。

様々な倒産事例を見るにつけ、最終的に問われるのは、経営者の責任感や自覚、そして判断する力である。経営者が油断し、判断を誤ると、それまで順調だった会社もすぐに傾いてしまう。
加えて近年の地方経済の衰退も、地元の企業には大きな影響を及ぼしている。具体的なエピソードがふんだんに盛り込まれているので手に取って参照すると、数多くの教訓を学ぶことができる。

ある特定の企業グループの消費に依存していた飲食業の例に見られるように、頼みにしていたその企業の調子が悪くなると、一気に経営的に甚大な影響を受けてしまう「一本足打法」の危うさなど、ビジネスモデルの安定性を確保する重要性についても学ぶところは多い。

創業5年で借金7000万円、倒産直前からの飛躍



靴下問屋での丁稚奉公からスタートし、靴下専門店の全国チェーン「靴下屋」を一代で築いた創業者・越智直正氏。国産の質の良い靴下にこだわり、今でも商品開発に尋常ならざる熱情を注ぐ。「自分の生命保険で借金を返そう」と死を覚悟したほどの経営危機を乗り越え、一生を通じて、一つのことを貫き通してきた波乱の人生を振り返る。

靴下専業メーカーのタビオを創業してまる48年。
よく「会長、苦労しはったね」と言われるけど、「苦労した」と思ったことは一度もありません。言い換えると、苦労を感じる余裕すらなかった。
苦労は、ゆとりがあるからそれが苦労だと感じる。今、振り返ると「あれが苦労だったのかな」と思うことはあるけど、そのときは無我夢中で、それが苦労だとは思わんもんです。
そこをあえて挙げるとすれば。資金繰りですな。

とりわけ創業したばかりの頃は、聖徳太子が刀を抜いて追い掛けてくるから、全力疾走で逃げ回っていましたよ。
でも、そんなときに、つらいとかしんどいとか思う暇はない。ただただ必死ですわ。日がな一日、頭の中にあるのは借金のことばかり。借金をするために会社をつくったようなありさまでした。
気がつけば借金まみれです。創業から5年後には借金が7000万円まで膨らんでいました。昭和40年代のことですから、ものすごい大金です。2日後に期限が来る手形530万円を前に「あかん、一巻の終わりや」と思いました。

■死を覚悟した西郷隆盛の気持ちが分かった
僕は生命保険に入っていて、もしものときには保険金2400万円が支払われることになっていたんです。だから「わしがトラックに飛び込めば済むことや」と決心しました。そう決めたらかえって気持ちが落ち着きましたわ。
死を覚悟した西郷隆盛が別府晋介に介錯を頼み、最後に「晋どん、もうここらでよか」と言った気持ちが分かりました。
夫婦そろって僕にお金を貸してくれていた人もいたんです。借金をして「おおきに」と言って帰るときに、奥さんに呼び止められて「越智さん、私は小銭しかないけど、これも使って」と渡された。破産したらそんな人たちにとても合わせる顔がない。
生命保険で2400万円下りれば、7000万円の借金のうち少なくとも3割は払えます。たとえ3割でもいい、命を懸けて払おうと。それはうそじゃない、本心からそう思っていました。

■でも実際にはそうならずに済んだ。
きれいに始末をつけなければ死んでも死にきれません。最後にこれまで商売でお世話になった関西のデベロッパー、ヤマトーの藤原敏夫社長(当時)に会いに行ったのです。
ヤマトーさんのお店で、うちの靴下を販売させてもらっていました。倒産したときに、債権者が押しかけて商品を持っていかれたらいけない。商品を引き揚げさせてもらうか、「債権者会議が終わるまで商品をちゃんと守ってほしい」とお願いしに行ったんです。

今さら隠してもしょうがないからね。藤原社長には「借金がごっついありまんねん。あさって不渡りが出ます」と正直に話しました。

藤原社長から「越智君、一体なんぼぐらい借金しとるんや」と聞かれたので、「合計で7000万円ありますねん」と話しました。
そのとき藤原社長は驚いた顔でこう言ったんです。「なんやて。おまえ、やり手やのう」と。よもやそんなことを言われるとは思っていなかったのでびっくりしました。
藤原社長は「俺は店を担保に入れて3億なんぼ借りるのが精いっぱいやった。おまえはどないして担保なしで7000万円も借りたんや。教えてくれ」と言うんです。
この言葉で目の前の霧がパーッと晴れたような気がしました。「そうや。たとえ借金でも、これだけの金額を借りたわしはやり手や」と自分でも思えてきた。気づいたら「出直してきますわ」と金策に猛然と飛び出していましたわ。
 
どんな局面でも人間は投げ出したらあきまへんな。「わしはやり手社長や」と思い込んだら何とかなるものです。無事お金を用立てることができ、不渡りを出すことなく、危機を突破しました。

■最悪という場合だって、必ずいいことがある
藤原社長に「そうか、そんなに借りていたのか」と同情でもされたら、今頃どうなっていたか。きっと会社は潰れていたんじゃないかな。
あのとき、言葉というのは大事やなと思いました。僕はできるなら藤原社長のような人間になりたい。もし友達が同じような相談に来たら、同情ではなく、藤原さんみたいな言葉をかけてあげたいなと思っています。同情というのはある程度、蔑みが含まれているように感じる。自分より立場が上の人に同情はしませんよね。

■考え方を変えただけで倒産の危機を乗り切るとは。
世の中は考え方だけ。考え方を変えれば行動も変わる、運すらも変わると今の僕は思っています。
中国で生まれた陰陽思想というのがあります。世の中のすべてのものは陰と陽の50%、50%で成り立っているという考え方です。人間はいい方から見たら全部よく見えます。悪い方から見たら全部悪く見える。考え方一つです。
 
陰気な人と陽気な人との違いは考え方にあります。陽気な人はいい方から見て、陰気な人というのは悪い方から見ます。
見る位置を変えたらどんなことにだっていい面があります。
最悪という場合だって必ずいいことがあるんですよ。ここで、いいことに気が付く人間になろうと努力すると、必ず道は開ける。闇を貫く光はあれど、光を貫く闇はありません。

会社を倒産させてしまう人と、倒産せずに頑張れる人では、やはり考え方だと僕は思います。志と言い換えてもいい。人間はこうなりたいと思わないと、そうはなれません。
こうなりたい、どうしてもなりたいと思うと、じゃあどうすればいいのか、いろいろな知恵が出てくる。知恵が出てくれば努力もしたくなる。

■分不相応な目標でも、そうなれる
人間は自分の可能性を無意識に把握できるんですわ。どう転んでもできないことを本気で願うことはできませんのや。逆に言うと、「そうなりたい」と本気で思えるのなら、それはそうなれる可能性があるということです。
「夢」が「理想」になり、「理想」が「志」に変わる。松下幸之助の「ダム式経営」で有名な話がありますな。ダム式経営とは資金、人材、技術などのダムをつくり、余裕のある経営をしていこうというものです。
経営者を対象にしたある講演会で幸之助がその話をしたとき、聴衆の1人が「そうしたいのはやまやまだが、できないから困っている。どうしたらダム式経営ができるのか」と質問した。「それはそうなりたいと強く思うことです」と幸之助が答えたら、みんな笑った。その中でたった1人、この言葉の真意に気づき奮起したのが、稲盛和夫という人なんですね。

■簡単なようで、難しいことですよね。
「こうなればいいなあ」などと思っている間は、「思う」うちに入りません。それは単なる夢です。こういうふうになりたいと本気で思ったら、その夢をどうしたら実現できるかというプロセスを考える。それができれば「夢」は「理想」になります。
「理想」が出来上がり、やろうと決めたら、今度は「理想」が「志」になります。「志なき者は、魂なき虫に同じ」。これは幕末の志士、橋本左内が『啓発録』に記した言葉です。「夢」だけではあかんのです。

賞味期限偽装、倒産の危機から日本一へ



北海道のお土産として不動の人気を誇る「白い恋人」。現在、その製造枚数は1日に83万枚。年間の売上は約130億円となっています。
しかし、その道は決して順風満帆なものではありませんでした。

2007年8月、「白い恋人」の賞味期限偽装が発覚。商品は全品回収、製造・販売の停止に追い込まれ、「白い恋人」の発売を開始した1976年以降、初の赤字に転落しました。当時の社長は引責辞任。失墜したブランドイメージを回復させるため、全社を挙げての取り組みを開始しました。

結果、売上はV字回復。2016年には売上高が4期連続で過去最高を更新しています。
2007年、現場では一体何が起こっていたのか。
ブランドイメージの復活をかけた取り組みとは何だったのか。
なぜ、海外からの旅行客は「白い恋人」を選ぶのか。
今後の販売戦略とは――。
「白い恋人」メーカー、石屋製菓(株)の石水創代表取締役社長自らが、「「白い恋人」 奇跡の復活物語 [ 石水創 ]」で余すところなく語ります。

キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!



アサヒスーパードライから、ビール王者の座を奪回せよ――地方のダメ支店発、キリンビールの「常識はずれの大改革」が始まった!
筆者はキリンビール元営業本部長。「売る」ことを真摯に考え続けた男が実践した逆転の営業テクニックとは?
地方のダメ支店の逆転劇から学ぶ、営業の極意、現状を打破する突破口の見つけ方!

大切なのは「現場力」と「理念」。
組織のなかでリーダーも営業マンもひとつの歯車として動いてしまうと、ますます「勝ち」からは遠ざかってしまう。そんなときこそ、「何のために働くのか」「自分の会社の存在意義は何なのか」という理念を自分で考え抜くことが、ブレイクスルーの鍵となる。必死に現状打破を求め続ける、すべての営業マンに送る本!

筆者が行ってきた改革の例
1.会議を廃止
2.内勤の女性社員を営業に回す
3.本社から下りてくる施策を無視
4.高知限定広告を打つ
5.「ラガーの味を元に戻すべき」と本社に進言……など

仕事や組織の意味が体験で語られています
仕事で実現しなければならないことは何か?そしてその実現することに仲間はどのように取り組めばいいのか?この質問に十分に答えてもらえる記述になっています。これからの自分の仕事への取り組み方、仲間との協力の仕方など多く学べます。特に営業マンには「超」お勧めです。

「原因と結果」の経済学



「メタボ健診を受けていれば健康になれる」「テレビを見せると子どもの学力が下がる」「偏差値の高い大学に行けば収入は上がる」はなぜ間違いなのか? 
世界中の経済学者がこぞって用いる最新手法「因果推論」を数式なしで徹底的にわかりやすく解説。世のなかにあふれる「根拠のない通説」にだまされなくなる!

「メタボ健康を毎年受ければ、病気を早期発見・治療ができ、長生きできる」。
そう言われて、違和感を覚える人はほとんどいないでしょう。
しかし、「健診を受けること」と「長生きできること」は、同時に起こっているだけ(相関関係にすぎない)。
健診を受けた「から」、長生きできた(因果関係)のではないかもしれません。
この場合、いままでまったく健康診断を受けなかった人が、毎年受けるようになったとしても、長生きできるとは限りません。

実は、このことについてはすでに多くの研究が行われており、人々に健診を受けさせるようにしても、死亡率は下がらないことが示唆されています。
この本を読めば、2つのことがらが本当に「原因と結果」の関係にあるのかどうかを正しく見抜けるようになり、身の回りにあふれる「もっともらしいが本当は間違っている根拠のない通説」にだまされなくなります。
この「因果推論」の考えかたを、数式などを一切使わずに徹底的にやさしく解説します。

ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み



倒産寸前から年商4倍、10年以上離職率ほぼゼロ、23年連続黒字の仕組み。女性管理職が3割!
世界初のMEBOで注目される著者が、「7つの崖っぷち」にめげずに人を大切にしながら、「連続黒字」「人が辞めない」「ダイバーシティ」「運」の視点から解く。
「黒字化はモチベーションが10割」の理由とは? 

「会社を再建成長させる」方法を、著者はいろいろやっている。
結局、これは「人を大切にする経営」のようだ。

その中に「お金をかけずに社員のモチベーションを高める方法」を紹介している。
無料なので有りがたいが、志が無いと続かない。
たとえば「良い報告は笑顔で聞く。
悪い報告はもっと笑顔で聞く」
確かに全ての責任は社長にあるが、度量がないと笑顔が消える。

結局は社長が本気ででやらないと「人を大切」に出来ないようだ。

なぜ「戦略」で差がつくのか



戦略とは何か、何故必要か、どうやって作るのか。
著者はこの言葉を厳密に定義し丁寧に説明している。言葉の定義が曖昧であれば、様々な解釈が行われてしまい戦略実行に関わる全てのステークホルダーの意思疎通ができないからだと考察できる。
また、戦略構築をする上での資源の考え方は非常に示唆深く、一見資源化できないものでも確度をかえると資源になるなど、言葉の厳格性とは裏腹に非常にクリエイティブな仕事である事が認識できた。
言葉の厳格性を守る事で、マーケティングをマネジメントする事ができるのだと感じる。日々の仕事にすぐ取り入れることができる教科書的な存在になるとおもう。

小さな会社の経理・人事・総務がぜんぶ自分でできる本



社内では面倒なことを言って来ると思う管理部門である、経理・人事・総務が、実際にどんな仕事をしているのかがよく分かる本だ。

この本を読むと、会社の裏方として頑張ってくれている、経理・人事・総務に頭が下がる思いだ。皆、締め切り、社内ルールは守ろう!(意味が無い社内ルールは変えよう!)

本を読まずとも知っている経理が社内に公開してくれている資料、人事が年末に配布してくれている年末調整などが、かなりタイトなスケジュールで、それぞれ係わる役所への届出を行ってくれている事を分かった。役所とのやりとりは、これらだけではなく、かなり数が多い書類のやりとりを行っている事が分かった。

タイトルからすると、独立使用としている人向けの本なのかもしれないが、これから中間管理職になろうとする人や、もしくは新入社員研修で読んでもらうのは良いのかもしれない。

会社で仕事をしていく上で、必要な知識となる。それが、1,500円(税別)で購入できるというのは、素晴らしい教科書であると思える。

自分のアタマで考えよう



ビジネス書を300冊以上は読んだ私が第1位に選んだおすすめのビジネス書は、ちきりんさんの「自分のアタマで考えよう」です。タイトルに全てが集約されているのですが、情報に惑わされない本質的な思考法が書かれています。
ちきりんさんの本はとてもわかりやすい言葉で書かれているので、本を読むことに慣れていない方にもおすすめできます。
特に頭の回転が早い人とそうでない人の違い話は目から鱗ですので、是非読んでみてください!

上場会社の経営会議ともなれば、優秀な社員による業況や経営環境に関する優れた分析が報告されているものです。
そんな会議でも、何にも決まらなかったということは珍しいことではありません。経営会議に参加する取締役といえど「上がり」ポストの人は少なくないわけで、大過なく過ごしたいと思えば、決めないことが一番賢明なわけです。

著者は、「意思決定のためには、『どうやって結論を出すべきなのか』を先に考えることが必要なのに、そのための思考を怠っている」と説きます。
長いこと企業で働いて思ったことは、分析は大事で優れた鋭い分析は有用だが、決断の時期を設定しなければ、単に分析が詳しくなっていくだけだということです。
会議で最も大事なのは、結論を出す期限を決めることです。

共感するところ大でした。権威筋の見解やメディアの論評を把握することは「知識」を集めることであり、「考えること」とは違うというのはその通りだと思います。

またちきりんさんは、頭の回転が速いといわれる人は、頭の中に「思考の棚」を持っていると言います。
考え方のフレームワークとでも申しましょうか、物事を論じるのに便利なマトリックスが頭のなかにたくさんはいっているとでもいいましょうか。
このあたりは一読をお勧めします。

山田昭男の仕事も人生も面白くなる働き方バイブル



「日本一“社員”が幸せな会社」として知られる「未来工業」。
創業者の山田昭男氏は、もともと劇団「未来座」を主催する演劇青年でした。演劇だけでは食べていけず、50年ほど前に劇団仲間と起業したのがきっかけ。
劇団の活動時間をつくるため、残業を減らし休日を増やすことに頭を使うようになったそうです。そんな山田氏も2014年に82歳で他界。
最後の著書となった本書から、山田氏の「仕事を楽しむ」哲学を学んでみましょう。

山田氏の経営方針は一見型破りに見えるが、いずれも理にかなっている。
たとえば人件費が高くて営業職が雇えないと嘆いている会社があったとする。そこで大手問屋に15%の手数料を支払って販売していた場合、年間200億円の売上だと販売手数料は30億円。
年収600万円の営業マンを500人は雇える予算だ。このように山田氏はビジネスの慣習を根本的に見直そうとする。
 
タイムカードも警備員も実はいらないんじゃないか? 実際に試してみたところ、なんら業務に支障がないことがわかった。一方で、お盆休みを10日から7日に減らしてみたところ、前年比に比べ売上げ減となったため、すぐに10日に戻したりもしている。

未来工業では試すことを奨励する一方で、ダメだった場合はすぐに元に戻すという原則がセットになっている。仕事も経営も「試しにやってみる」ことの永遠の反復練習だと山田氏はいう。
日々の経営に行き詰まりを感じたり、ストレスがなかな取り除けないと思ってダラダラと仕事をしていませんか。
ときには、非日常を求めて、癒しを求めてちょっとだけ旅行でもしてみてはいかがでしょうか。