日本三景・天橋立周辺「店が消える」 昼中心の観光地

新型コロナウイルスの感染再拡大が、京都府宮津市の日本三景・天橋立周辺の観光業に深刻な打撃を与えている。12月末の「Go To トラベル」の停止以降、観光客の激減で宿泊施設や土産物店は休業を余儀なくされ、緊急事態宣言の再発令も追い打ちをかけている。行政の支援も事業者にとっては不十分で、「このままでは天橋立周辺の店が消えてしまう」と悲痛な声が上がる。

天橋立の美観を楽しめる老舗ホテル「北野屋」(宮津市文珠)は、予約が入っている日を除いて1月14日から休業状態が続く。本来なら冬の味覚の王者・ズワイガニ目当ての宿泊客が多い一番の繁忙期だが、営業できたのは計3日にとどまる。若女将(おかみ)の西村直子さんは「できるだけ赤字を少なくするためには、もう休業しかない」と肩を落とした。
約50人の従業員とホテルの存続のため、雇用調整助成金や低金利融資など「使えるものは全て使っている」状態だが、多額の固定費に頭を悩ませる。「施設の規模や去年の売り上げ実績に合わせた支援をしてもらわないと困る」と話す。

今冬の緊急事態宣言の延長決定後、最初の週末となった2月6日午前、天橋立駅周辺での観光客の姿はまばらだった。駅構内にある観光案内所の1月の案内件数は約千件にとどまり、昨年の2割まで落ち込んでいる。
「なんぼ開園しても赤字続き。旅行そのものが『悪』になっていて、『自助』だけで耐えるのは正直きつい」
駅近くのレジャー施設・天橋立ビューランドを運営する山本大八朗社長はため息をつく。同施設は、天橋立の眺望「飛龍観」の「股のぞき」で有名な観光スポット。絶景を満喫できるリフトも今は空席が目立つ。


長引く観光の低迷は飲食店や土産物店にも暗い影を落とす。
天橋立の北側に位置する府中地区は、天橋立傘松公園や古刹(さつ)・成相寺に向かうリフトとケーブルカーが運休中で、近くの店舗も半分ほどがシャッターを下ろしたままだ。
天橋立府中観光会長で、飲食・土産物店を営む井上悦幸さんは「1日6万円の時短協力金は夜営業の飲食店を対象にするもの。昼が中心の観光地では多くの店が受け取れない。売り上げは例年の1割以下だ」と嘆く。
店の存続に欠かせない運転資金も、昨年春の緊急事態宣言の際に金融機関から限界まで借りている事業者もあるといい、「余力は少ない」と明かす。

「国や府、市の行政はコロナ後を見据えた観光地づくりを求めているが、コロナの収束まで耐えられない業者も出てくる。このことは天橋立だけでなく、あらゆる観光地を取りまく大きな問題」。井上さんは強調する。

遠い本格回復 コロナ禍、飲食・宿泊再び苦境

2020年10〜12月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、年率換算で前期比12.7%増と2桁成長となった。新型コロナウイルス感染拡大で停滞した経済活動が国内外で持ち直し、輸出や個人消費が全体を引っ張った。ただ、11月後半から感染が急拡大し、1月の緊急事態宣言の再発令で、飲食や宿泊などサービス業は再び苦境に直面。消費マインドは冷え込み、コロナ禍からの本格的回復は依然見通せない。

■製造業は復調加速
 「(10〜12月期は)主要地域すべてで増益を達成した」。21年3月期業績予想を上方修正したトヨタ自動車の近健太執行役員は販売の復調ぶりに自信を深める。20年度のグループ全体の世界販売計画(ダイハツ工業、日野自動車を含む)を973万台(従来942万台)に引き上げた。10〜12月期GDPでは輸出が急増。自動車関連に加え、高速大容量規格「5G」普及で情報関連製品も好調で、設備投資は3四半期ぶりにプラスに浮上した。

■やむなく休業
 消費は、政府の需要喚起策「Go To」キャンペーンの効果で回復基調を保ったが、足元では感染急拡大で消費活動の勢いは鈍化している。群馬県草津町にある草津温泉では観光支援策「Go To トラベル」事業で11月には前年を上回る観光客を集めた。しかし、12月28日のトラベル事業の全国一斉停止で「足元の客足は前年の半分にも満たない。臨時休業する旅館・ホテルも出ている」(草津温泉旅館協同組合)という。

 飲食店の営業時間は宣言再発令で午後8時までに前倒しされた。日本フードサービス協会によると、12月のパブ・居酒屋の売上高は前年同月比6割減。休業中の東京都港区の居酒屋店主は「午後8時まででは商売にならない。今は資金繰りで頭がいっぱい」と悲鳴を上げる。



■コロナ倒産、1000件突破
 日本経済研究センターによる民間エコノミスト調査(10日公表)では、1〜3月期の実質GDP成長率は年率5.47%減と再びマイナス成長を見込む。東京商工リサーチの調査では、コロナ関連倒産は1063件(15日時点)に達した。業種別では飲食業(190件)、宿泊業(67件)が多く、商工リサーチは「息切れ企業の増加で倒産件数は急増する恐れがある」と分析する。

 倒産に伴い失業者が増えれば、消費者心理は一段と冷え込む。国内で新型コロナワクチンの接種がようやく始まる見通しとなったが、収束への道筋が明確にならない限り、経済活動が制約され、景気は腰折れする危うさを抱え続ける。

一時支援金、高いハードル「売り上げ減50%以上」

協力金対象外の業者ら苦境

兵庫県内に新型コロナウイルスの緊急事態宣言が再発令されて5週間が過ぎた。影響は、協力金(1日6万円)の対象外になった店舗や事業者にも広く及ぶ。政府は対策として一時支援金を準備するが「50%以上の売り上げ減」を要件としており、「ハードルが高すぎる」と不満の声が上がる。3月上旬から申請が始まる見込みだが、店主らの不安は尽きない。

■卸業者「商売成り立たない条件」
ビールケースが一つ、一升瓶が数本入った段ボールが二つ。配達に向かう軽トラックの荷台は、がらがらの状態が続いている。
「酒を卸している飲食店の8割近くが休業ですわ」。地酒を飲食店に卸しているすずらん吉田商店(神戸市北区)の吉田寛店長(48)がため息をつく。
売り上げは、なんとか前年比6割くらいで持ちこたえている。それだけに一時支援金は「5割以下」が対象と聞き、がっかりした。
飲食店の協力金にはそのような要件がなく、不公平感はある。「でも、ずるいとは思いたくはない。大変なのは皆同じだから」
同商店が所属する神戸小売酒販組合の金崎明夫事務長は「卸業者は薄利多売のビジネスモデル。5割の売り上げ減は、もうもたない状態。条件が厳しすぎる」と指摘する。
「今、注文をくれるのは、弔いの飲食が発生する葬儀会社くらい」と話すのは、淡路島内で食品卸業を営む男性(53)。昨年12月、「Go To トラベル」が中止になり、観光客が激減。それでも受け取れる一時支援金は30万円だ。「小さな飲食店なら1日6万円で十分というところもあるだろうが、こちらの支援はわずか」といらだちを隠さない。
播磨地域の水産卸売りの経営者も対象外だ。飲食店に卸す鮮魚の売り上げは半減したものの、巣ごもり需要で塩干しが好調。「それでなんとかしのいでいるのに、一時支援金を受けられないとは。売り上げが半減以下になると、そもそも雇用を維持できない状態だ」と悲鳴を上げる。
中小企業庁の担当者は「5割減の要件が厳しいという声は届いているが、どこかで線引きは必要。都道府県や市町村の支援制度を組み合わせてほしい」としている。



■昼中心の飲食店も深刻「コロナ影響夜営業と同じ」
昼間の営業が中心で、時短要請の対象外になった飲食店の影響も深刻だ。
神戸市兵庫区で70年近く続く「新路(しんじ)そば」の店主、藤本幸一郎さん(67)は常連客らに麺類や丼物を提供し、午後5時には早々と店を閉める。
店の営業はもともと午前11時半〜午後7時。だが、新規感染者が再拡大した昨年11月から客が減り、翌月に閉店時間を繰り上げた。今年1月中旬に宣言が再び出されると、客足はさらに遠のいた。1月の収入は前年の半分ほど。向かいのパチンコ店の客を頼りに食いつないでいるという。
「コロナの影響は、昼営業が主体の店も同じなのに…。今は、店が維持できるかどうかの瀬戸際だ」。藤本さんは顔をしかめる。
兵庫県麺類食堂業生活衛生同業組合によると、県内のうどん・そば店で午後8時以降も営業していたところは少なく、多くが協力金の対象外とみられる。
一時支援金の申請開始は3月上旬の見込みだ。ただ詳細は明らかにされておらず、藤本さんは仲間と情報交換しながら気をもむ。
「手元に資金がなければ仕入れもできない。金額は少ないが、店を続けるため一日も早く支給してほしい」

【緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金】 緊急事態宣言の再発令に伴い、国が協力金とは別枠で設けた。対象は、飲食店と取引があるか、外出自粛の直接的な影響を受けた事業者。売り上げの50%以上減が条件。時短要請外の飲食店やタクシー会社、土産物店、イベント事業者など幅広い業種を想定し、中小企業に最大60万円、個人事業主には同30万円を支援する。

地方でも生活壊すコロナ 少ない夫の仕送り「黙って過ごす日々」

長引く新型コロナウイルスの影響は、人々の暮らしの基盤を揺さぶる。住居確保給付金などの公的支援の支給申請が増え、住まいの維持に苦慮する状況が鮮明になっている。影響は都市部にとどまらず、地方にも影を落としている。

青森県三沢市に住む女性(59)は2人の娘と暮らしている。生活の支えは埼玉県で暮らす60代の夫からの仕送り。夫は解体業の会社に勤務していたが、勤務先との話し合いを経て昨年1月に独立を決めた。その頃は今の状況を想像することはできなかったという。
新型コロナの感染国内初確認は昨年1月。感染拡大に伴って経済状況も変調を来し、春ごろには夫の解体の仕事は途切れていった。昨年2月ごろから、女性も飲食店のアルバイトを始めた。ただし店も客が減っているようで、当初は週4回だったシフトはやがて週2回になり、給料が減った。夫の仕送りも月に4万〜5万円あれば良い方で、食費や光熱費のような生活費を払えば、手元にはほとんど残らない。クレジットカードの延滞も続き、いつ利用停止になるかわからない。

今、夫が受けている仕事は小屋や外壁の修理といった小さなものに限られる。「悪い時期に会社を辞めたもんだと思う」とため息をつく女性。昨年4月から住居確保給付金を受給している。夫の住む埼玉に移ろうかと思っても、転居費用が気がかりだ。「どうすればいいのか、自分でも混乱している。決めかねて、ただ何もしないで黙って毎日を過ごしている」と話す。
三沢市での住居確保給付金の支給決定件数は昨年12月末時点で39件で、昨年度の4件と比べると約10倍に増えた。同市の自立相談支援員、米沢美幸さん(43)によると、相談に訪れる人の多くは飲食業や宿泊業の従事者。市内にある米軍三沢基地内では昨年6月に軍関係者の感染が確認されており、基地の外の店への出入りは制限されたという。米沢さんは「飲食業は米軍関係の出入りが止まり、売り上げがドンと落ちてしまった」と指摘する。

ちなみに米海軍横須賀基地を抱える神奈川県横須賀市では、住居確保給付金の支給決定件数は昨年12月末時点で369件。6月は151件に上り、多くは米軍基地で働く日本人や周辺の店の経営者だったという。
今年1月、三沢市内の飲食店でクラスターが発生したことで、街はまた厳しい状況を迎えている。米沢さんは「飲食業の中では、別業種の副業を始めたり、転職に踏み切ったりする人もいる」と話す。

イチゴ狩り激減 やむなく廃棄も 観光農園、緊急事態が追い打ち

栃木県内の観光イチゴ園は、コロナ禍の影響で来園者の減少に悩まされている。県農政部によると、第1波に見舞われた前季の経験を生かし、出荷や直売に回して廃棄を防ごうと動いた農園が多い。それでも、2度目の緊急事態宣言によって廃棄に追い込まれた場所もある。栃木県の代名詞とも言えるイチゴ。その魅力を発信する機会の喪失も懸念されている。
2021年2月15日午後、佐野市植下町の佐野観光農園。広いハウスの中でイチゴ狩りを楽しむのは男女2人だけ。平日であいにくの雨という要因もあるが、「それにしても少ない」と関哲夫(せきてつお)取締役農園部長(54)は嘆いた。
シーズンには、約7万人が訪れた同園。今季は例年の半分ほどに落ち込んでいる。
ただ、来園者の減少はある程度覚悟していた。2カ所ある農場のうち一つは、併設する直売所などでの販売専用とした。プレハブを選果場にし、自動ラップ機も導入した。「廃棄を防ぎたい」と懸命だった。
イチゴ狩りのハウスでは、密を避け、体温測定をするなど感染対策を徹底している。だが、政府の緊急事態宣言に栃木県が追加された1月13日〜2月7日、来園者が激減した。摘み取り体験用に熟したイチゴを販売に回すことはできず、廃棄せざるを得なかった。
関取締役は「おいしい時季のイチゴを食べてもらえなかったことは、本当に残念」と悔しさをにじませた。

ハウス6棟でイチゴ狩りを受け付ける真岡市阿部品の小島(おじま)農園も、申し込みが例年の半分以下に減少し、傷んだイチゴの処分を余儀なくされた。対策として、インターネット通販サイトへの出品や直売に力を入れている。販路開拓のため、自社でネット販売する検討も始めた。
接客担当の小島七子(おじまななこ)さん(32)は「今は辛抱の時。次のシーズンにつなげられるよう、お客さまに誠意を持って対応していきたい」と語った。

「信用と信頼が大事」創業100年の教え 広島の石油販売会社

広島市内にガソリンスタンド2店舗を構える「三永石油」は、創業は1918(大正7)年。3代目の三永真義社長(58)夫妻を訪ねた。

・「油に固執せず、可能性があれば全力を注ぐ人だったようです」
前身に当たる「凱旋(がいせん)屋三永寅治商店」を興した三永寅治を指し、真義社長の妻典子さん(58)が言った。後に健量(たてかず)と改名した初代社長は、石油を扱った奉公先から商権と商号を譲られて創業。製塩で栄えた土地で海運を支え、1932(昭和7)年にはガソリンスタンドに当たる揮発油販売所を竹原で初めて開いた。

だがこの頃、戦時色は日増しに濃くなってゆく。1937年に日中戦争の火ぶたが切られ、政府による石油の消費規制はいよいよ厳しさを帯びた。それでも健量は「可能性」を追求する。油にこだわらずタクシー会社やマッチ販売、果てはブドウ栽培にも触手を伸ばした。
1945年、太平洋戦争が終結。「ガソリンスタンドは紳士のする仕事である」。混ぜ物をしたガソリンを売る業者が絶えなかった戦後、実直に石油事業の再生に取り組んだ健量は1971年に81歳で逝った。社業を継いだ三男良兵衛(1987年に58歳で死去)は2度にわたる1970年代のオイルショックで苦境に立たされたが、父の教えを守り、利益率を変えずに適正価格で販売を続けたという。



良兵衛の逝去により24歳で3代目に就いた真義さんは「先代の誠実な対応が信頼され、今も付き合いが続く取引先がある。信用と信頼が大事だ」と話す。
石油業界は1990年代前後の規制緩和による価格下落で過当競争に陥った。それでも信頼を得るため努力は惜しまない。2018(平成30)年の西日本豪雨では周辺の道路が寸断されたが、顧客や従業員の情報に基づいて細かく道順を教えてタンクローリーを誘導。発災直後に営業再開し、緊急車両にも給油した。
新型コロナウイルスの流行により人々の外出機会が減り、2020(令和2)年の売り上げは前年に比べて2、3割減の月が続いた。しかし、可能性があればまい進した祖父、取引先と揺るがぬ信頼関係を築いた父の心得は今なお息づいている。「ガソリンは大切なエネルギー。大切なお客さまに届けるため、諦めずにギリギリまで最善を尽くしたい」。真義さんは前を向いている。

九州のバス・タクシー、30社がコロナで休廃業 運輸局

九州のバス・タクシー、30社がコロナで休廃業 運輸局

九州運輸局は2021年2月18日、新型コロナウイルスの影響を理由に廃業したり、現在休業している九州の運輸企業が30社あると明らかにした。貸し切りバス会社19社と、介護タクシーを含むタクシー会社が11社。同日会見した局長は「大変残念だ」と話した。

個人タクシーでは41件の休廃業があった。乗り合いバスやトラック、鉄道、旅客船の休廃業はなかった。宿泊事業者ではホテル・旅館で14軒が倒産や廃業となった。
同日発表した2021年1月の九州7県への外国人入国者数は、クルーズ船客を除く速報値で2129人だった。2020年12月(2414人)から減少した。

コロナ1年 疲弊続く栃木県内経済 「業績マイナス」80%超

コロナ1年 疲弊続く栃木県内経済 「業績マイナス」80%超、見えぬ先行き

新型コロナ禍で打撃を受けた栃木県内経済は、疲弊した状況が続く。2021年2月18日に発表した栃木県内の企業への調査で「業績にマイナスの影響がある」と答えた企業の割合は計86.2%に上り、高止まりの現状が浮かんだ。栃木県は国の緊急事態宣言の対象地域から外れたものの、県内の飲食店への営業時間短縮の要請は継続中。企業倒産や解雇が「今後、増えるのではないか」と懸念する声は根強く、経済の正常化に向けた先行き不透明感は拭えない。

2021年1月に行った栃木県内企業の意識調査(有効回答145社)によると、コロナ禍で業績に「マイナスの影響がある」との回答は70.3%、「今後マイナスの影響がある」は15.9%に上った。二つを足した全国平均の計78.8%を栃木県は7.4ポイント上回る。計12回の調査では10カ月連続で80%超の深刻な状況にある。

「大地震の揺れが続いているような状態」と現状をそう例える。日光や那須などの一大観光地を抱える栃木県。国の観光支援事業「Go To トラベル」の停止の影響の大きさを指摘し、「観光だけでなく広い裾野で悪化の影響が出ている」と強調する。
感染防止と経済活動は、両立が難しい関係にある。栃木県は年末年始の感染急拡大に伴い、県から飲食店に時短営業の要請が出され、経営環境は厳しさを増した。ブレーキとアクセルをどう踏み分けるかが常に問われている。



雇用環境も悪化している。2020年9月、栃木労働局が発表した同7月の有効求人倍率(季節調整値)は5年半ぶりに1倍を下回った。同12月は半年ぶりに1倍を回復したが、楽観できない状況。厚生労働省が2021年2月16日に発表したコロナ関連の栃木県の解雇や雇い止めは12日現在、計1186人となり、昨年5月末の177人から大幅に増加した。製造や宿泊、飲食業などが多いとみられる。
昨年3月1日から今年2月15日に連合栃木へ寄せられたコロナ関係の労働相談は93件あった。雇用や賃金関係が6割超を占め、正社員からの相談も3割に上る。「仕事が減って派遣先がない」。内容は深刻さを増しているという。

2月18日までの県内のコロナ関連倒産(負債総額1000万円以上)は20件。実質無利子・無担保融資などの公的支援が資金繰りを支え、倒産を防いでいる側面が強い。一方で今後、国の支援策が終わり、経済再生のアクセルが踏まれた際、「競争激化」と「業績の二極化」を懸念する声もある。

香川県 新型コロナの影響長引けば約1割が「廃業検討」

香川県の中小企業 新型コロナの影響長引けば約1割が「廃業検討」の可能性

2021年1月の調査で、香川県の中小企業の約1割が、新型コロナの影響が長引いた場合「廃業を検討する可能性がある」と答えたことがわかりました。

コロナ禍の収束が長引いた場合「廃業を検討する可能性があるか」の問いには中小企業の10.5パーセントが「ある」と答え、2020年12月の調査より4.9ポイント悪化しました。
2020年の倒産件数は、資金繰りの支援などもあり2019年より4割ほど減少しました。しかし今回の調査で「去年より倒産や廃業が増えると思うか」との質問には、中小企業の約97パーセントが「思う」もしくは「やや思う」と回答しました。

「弱者の兵法」に活路 スーパー「ユニー」“劣勢” を逆手に

中部地方で食品スーパーを展開するユニー。近年はコンビニエンスストアはもちろん、ドラッグストアなどとも激しい競争を強いられている。ユニーの小型店で店長を務める中川靖博さん(45)は、店の規模や店舗数などで劣る現状を逆手に「弱者に徹した戦い方」に活路を見いだす。

■中川靖博さんの「だから売れる」3つのポイント
「お疲れさまです!」。愛知県半田市にある小型スーパー「ピアゴ ラ フーズコア 半田清城店」の売り場の裏では、従業員同士が元気に挨拶を交わす。「パートさんも含め、全従業員の力や、やる気を引き出すのが店長の仕事」と中川さんは自負する。
2020年6月に同店の店長に就任した。40代半ばでの店長は社内でも早い部類だ。周辺の競合スーパーに規模で見劣りするなか、入社してから蓄えてきた知識と知恵で勝負を挑んでいる。

■売り手の論理でなく、顧客目線での発想
入社は1993年。高校時代のアルバイト先の飲食店で、来店する顧客の笑顔が忘れられず、将来は接客業に携わりたいと考え、卒業後の就職先にユニーを選んだ。地元のスーパーとして小さい頃から通った愛着もあった。
中川さんの基礎になったのは若手時代の経験だ。店舗勤務でパート従業員や同僚社員から商品発注の方法や接客などの業務を幅広く学んだ。天候や味によって商品の売れ行きがどれくらい変わったか、明日はどれくらい売れるか――。卵や牛乳といった定番商品でも試行錯誤し、発注量や陳列方法を日々考えた。
本社で商品を仕入れるバイヤーを務め、店舗での副店長なども経験し、半田清城店が初めての店長職となった。そんな中川さんが心がけるのは「弱者なりの戦い方」だ。
お客様の求めていることは何か――。店作りで大事にするのは売り手の論理でなく、顧客目線での発想だ。たとえばクリスマスや年末年始。どの店もかき入れ時とばかりに人手やコストをかけて商戦に臨む。その際、規模に劣る店が同じような販促策を仕掛けても勝ち目は薄い。



■重視するのはパート従業員の能力
ではどうするか。中川さんはあえてイベント用の売り場を縮小し、固定客に寄り添った商品を維持した。
社内で横並びだった陳列方法も見直した。同じくユニー系列だが、大型の総合スーパー「アピタ」と半田清城店ような小型店では、消費者の購買目的も異なる。特売品の数を独自に増やして来店者の目にとまる機会を増やした。
新型コロナウイルス禍の巣ごもり消費も追い風となり、同店の売上高は前年比で1割増と活気づいている。
ユニーは2019年、「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の傘下に入った。ドン・キホーテが得意とする、店舗ごとに価格や商品を選ぶ「個店経営」を相次いで導入した。
運営の裁量が本部から各店舗に移ったのと同時に、現場の責任も増した。中川さんも「個店経営は簡単ではない」と自戒する。とりわけ重視するのはパート従業員の能力だ。長年働いて地域の特性や顧客のニーズをよく知っており、店舗の特性を生かせる。

■競合する店の強みと弱みを分析
こんなこともあった。あるとき、中川さんは売り場でチーズとデザートが混ざって置いてあるのに、顧客に分かりにくいと感じた。「コーナーとして、はっきりさせた方がいいよ」と担当のパート従業員に声をかけた翌日、商品が想像を超えるような形できれいに並び直されていた。
一言のアドバイスが劇的な変化を起こす――。パート従業員のすごみは若手時代から感じていた。正社員か否かにかかわらず、従業員の働く意欲や能力をいかに引き出すかが重要だと考えている。
景気の低迷やネット通販の普及など食品スーパーを取り巻く環境は厳しいが「結果を出せばまだまだ成長できる。自分が目標の社員になれれば」と意気込む。そのために取り組んでいることの一つが「ライバルを知る」ことだ。
他店の客層、食品を含めた商品群、広告の作り方まで、競合する店の強みと弱みを分析し、自身の感性を磨く。
発注作業など、自身が若い時に比べて機械が代替する作業は増えた。それでも中川さんは現場中心の地道な努力の積み重ねが若手の成長には欠かせないとみている。「底の基礎が広がれば大きな山ができる」と管理職としての人材育成にも力を入れる。
日々の経営に行き詰まりを感じたり、ストレスがなかな取り除けないと思ってダラダラと仕事をしていませんか。
ときには、非日常を求めて、癒しを求めてちょっとだけ旅行でもしてみてはいかがでしょうか。
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