<年末ジャンボ>出た!3億円5本 名鉄名古屋駅周辺

年末ジャンボ宝くじ(昨年12月31日抽選)で、名鉄名古屋駅に近接する三つの売り場から1等(前後賞合わせた当選金3億円)が計5本出た。うち「名駅前チャンスセンター」は3本の大当たり。関係者も「こんなに集中するとは」と驚いている。

ほかの1等は「名古屋ラッキーセンター」と「名鉄観光名駅地下支店宝くじセンター」の各1本。さらに、2等(当選金1億円)もチャンスセンター5本、ラッキーセンターと宝くじセンター各2本。1、2等合わせて計24億円と、まさにラッキースポットだ。

当選は全国で1等66本、2等307本。愛知県内の1等はすべてこの3店に集中した。みずほ銀行宝くじ部は「集計中だが、今のところ1店舗で3本当たった店は、ほかにない」と話す。チャンスセンターの小川昌進(まさのぶ)店長(57)は「名古屋の景気回復に少しでも貢献できたら」と喜んでいた。

編集後記
「うぅ〜ん」というのが読後感。『よい借金をしろ』が結論。人間ができているヒトには、大変参考になるのであろうが、私のような小市民には……。顔を洗って出直したほうがよさそう。

金持ち父さんの金持ちになるガイドブック

「金持ち父さん」シリーズがわずか2時間で読める。あなたを金持ちにしてくれるのは、お金の教育。借金を嫌って貯金だけする人よりも、いい借金を使って金持ちになる方法がわかる、お金の教育の本。

「長期的な視野」と「短期的な視野」をもって、お金と接すること。

お金をうまくためて使うためには、何のためにためて使うのかという目的をしっかり決めておかなければなりません。
目的があるからお金を稼ぎ、目的に近づくためにお金を使います。
自分の夢であったり趣味であったり、息抜きなどです。

このくりかえしが人生であり、自分のやりたいことや願いにどんどんと近づいていき、人生を楽しむということです。
私の両親は、お金に関しての「長期的な視野」と「短期的な視野」の両方をもっています。
長期的な視野というのはもちろん「老後」です。
退職したあとは収入がなくなり、老後は国からの年金にたよって生活をしていかなければなりません。
そのため、いざとなったときのお金をある程度ためておく必要があります。

何のために使うのかという「目的」と、どのくらい必要なのかという「量」をしっかりと把握しています。
母はいつも「老後のために……」と言ってお金を節約しています。
ですが、その一方で短期的な視野でも考えています。

将来のためにただただためるだけではなく、今を楽しむために使うということです。
今使うお金は何のために使うのかというと、まさに「今」を楽しむためにです。
ただ何もかもにけちるというのではなく、自分が好きなことにはお金を使ってもいいのです。
私の母は普段は節約家ですが、好きな映画鑑賞にはお金を使います。
それが母にとって息抜きであり、ゆっくりした時間を過ごせる好きな時間なのです。
母はレンタルビデオで借りてきたビデオを見ながら「この時間だけは邪魔しないで」と言います。

また一方で、父はゴルフにお金を使います。
適度に人とコミュニケーションがとれ、また体を動かすことができ、父にとってはこの上ない有意義な時間です。
自分の好きなことにまで削って節約しては、楽しいことが何もなくなります。
老後という将来のことも考えながら、今現在も楽しむという短期的な考えの両方をもっていることが大切なのです。

編集後記
老前は、人生の中で決断の花が咲く季節である。そのすべてが老後に実を結んでいく。ローゼンの気くばり。

【送料無料】 人は50代60代に何をなすべきか 「老前」の生き方が「老後」の生き方を決める / 鈴木健二 【単行本】

50歳から75歳までの25年間の「老前」こそ、人生の中で決断の花が咲く時であり、その全てが老後に実を結んでゆく。老後は75歳から始まることを体験的に実感した著者が語る、「老前」そして「老後」の生き方のすすめ。

森伊蔵カラ瓶が4000円!? プレミア焼酎狂騒曲

プレミアム焼酎「森伊蔵」の相次ぐネット転売に国税のメスが入った。転売で利ざやを稼いでいた46の個人と法人が、福岡、熊本の両国税局から計5億3300万円の所得隠しや申告漏れを指摘されたのだ。プレミアム焼酎をめぐっては、偽造ラベルを使ったニセモノが出回るなどフィーバーは過熱するばかり。警察、国税とも神経をとがらせている。

国税当局によると、酒税法に基づく酒類販売業の免許がない九州の個人、法人による違法販売量は、一升瓶(1・8リットル)で約33万本分にも及んだ。売り上げは計18億円にのぼり、その大半がインターネットオークションだった。商品は各地の特約店で探し集めたり、別のサイトで割安品を購入するなどして仕入れていた。指摘された個人、法人は追徴課税を支払ったが、「免許が必要なことは知っていた」と話している。

転売されたブランド焼酎は、“3M”と呼ばれる鹿児島の芋焼酎「森伊蔵」(一升瓶2500円)、「村尾」(同2450円)、「魔王」(同2700円)。このほか宮崎県の麦焼酎「百年の孤独」(同2900円)など。

なかでも森伊蔵は年10万本(一升瓶換算)の生産が限界で、主な流通ルートは一部の小売店のほか、720ml瓶を取り扱う高島屋、春先の期間限定で国際線の機内販売を行う日本航空に限られる。森伊蔵酒造(鹿児島県垂水市)で直接購入することもできるが、月1回行われる電話申し込みの抽選だ。

その結果、ネットオークションで定価の10倍を超える3万〜4万円超で取引される例が相次ぎ、2004年には偽造したラベルを別の焼酎に貼りかえたニセ森伊蔵の詐欺事件も起きた。焼酎ファンによると、空き瓶さえも価値があり、「(定価を上回る)4000円で売れる」というから驚かされる。

森伊蔵酒造の番頭、濱添護さんは「品質を維持するには現在の生産量が限界です。多くのファンに楽しんでほしい思いと、結果的に価格が高騰する矛盾に強いジレンマを感じておりますが、ネットオークションの転売までは、メーカーではどうすることもできません」と話している。

【続報】<アーバンエステート>07年既に破綻状態 事実隠し宣伝

倒産速報 明日はわが身です。<アーバンエステート>07年既に破綻状態 事実隠し宣伝
注文住宅販売会社「アーバンエステート」(埼玉県川口市、09年3月破産申請)の詐欺事件で、ア社が07〜08年、既に破綻状態にあったのにそのことを隠し、新規勧誘キャンペーンを展開していたことが、捜査関係者への取材で分かった。埼玉県警は、こうした結果、被害が拡大したとみて調べている。

被害者弁護団や捜査関係者によると、ア社は07年12月期の営業損益を7600万円の黒字と公表していたが、破産後に破産管財人が調べたところ、07年12月期は13億5300万円の赤字。08年12月期は41億8500万円の赤字だったという。

ところがア社はこの時期、積極的な顧客の勧誘活動を展開。テレビCMを流し、07〜08年に新たに1都6県で39支店を新設した。倒産2カ月前の09年1月には、顧客獲得のため、抽選で当たると建築費が数百万円割り引かれる「新春初夢キャンペーン」を実施した。

09年1月11日付の内部文書によると、「1人の営業は2組のお客様まで100万円オプション券(3等)を使用できます」とあった。営業担当社員が自らの裁量で、顧客に「オプション券が当たりました」と持ち掛けていたとみられる。勧誘の結果、09年9月にア社に1800万円を前払いしながら、ア社の破産まで着工されない契約者もいた。

編集後記
渡る世間はダマシ・ごまかし・まやかしだらけ!
日常生活に仕掛けられた、様々なワナ。このカラクリを知ればもうダマされない、惑わされない。

トリックにはご用心!

詐欺を社員に強要したアーバンエステート 前払い金「最低200万円」

注文住宅販売会社「アーバンエステート」(埼玉県川口市、09年3月破産申請)の詐欺事件で、逮捕された元取締役営業部長、三井晴子容疑者(57)が08年2月、前払い金を最低200万円入金させるよう営業担当社員に指示していたことが内部文書で分かった。また同年11月に、同社の実質経営者である元会長の永井昭四郎容疑者(61)=詐欺容疑で逮捕=名で、社員にノルマを課していた文書も判明。同県警もこれらの文書を入手しており、永井容疑者らが同年ごろから組織ぐるみで強引なカネ集めを進めていたとみて調べている。

三井容疑者の文書は08年2月11日付で出された「請負契約金について(再確認)」。「営業各位」あてで、「請け負い契約金は、請負先行であろうとも最低200万円です」「原則、例外は認められません」と記している。

一方、永井容疑者名の11月8日付「通達(営業力強化)」では「1年以上のベテラン営業マンは、来年1月までの3カ月間の月平均で契約1本取れない人は解雇します」とあった。同じく月平均で2年以上は1・33本、3年以上は1・66本のノルマも記されていた。元社員によると、これらの文書は約500人の社員に徹底されていたという。

永井容疑者らの逮捕容疑は、顧客8人から09年3月ごろに前払い金として約1600万円を詐取したとされる。

民間の調査会社によると、ア社の08年12月期決算は約80億円の売り上げに対し、テレビCMなどの広告宣伝費や営業担当社員の人件費がかさみ、最終赤字は41億円に達した。元会長らの指示は経営が悪化するさなかに出されており、県警はどの時点から完成見通しがない住宅建設を請け負うようになったか、慎重に調べを進める。

「契約とれなければクビ」社員に厳しいノルマ
「3カ月間、契約がとれなければクビ」。ア社が倒産する約7カ月前に入社した30代の男性営業担当社員は、契約が取れない日が続いた後、上司にそう告げられたという。固定給なし、受注1戸ごとに50万円の完全歩合制。ノルマに追われた男性も、顧客に損害賠償請求訴訟を起こされた。

「お客さんの『信用しています』の言葉が忘れられない」。男性は悔やむ。08年9月、同業他社から転職した。入社後数カ月で約20万円の固定給はなくなり、受注1戸ごとに50万円の完全歩合制になった。その直後、ある顧客と知り合い、09年3月に住宅建築の契約にこぎ着けた。「50万円を考えなかったと言ったらうそになる。だけど、希望の土地を探して設計書を作り、満足してほしかった」

しかし、男性は顧客に過大な前払い金600万円を入金させた。男性は「上司に『早期入金(前払い金)はどうなった』と言われたことはあった」と話す。入金から16日後、ア社は自己破産した。

ア社の破産後、男性は、この顧客と埼玉県内の駅ですれ違ったという。「刺されるかと思った。自分だったらやりかねない。訴えられるのは当然だが、倒産するとは本当に知らなかった」

編集後記
テレビCM、セールス、詐欺商法、カルトの洗脳…体当たり調査であらゆる手口を解き明かし、ダマされないための基本原則をアドバイス。

あなたもこうしてダマされる

夢に挑む:岡山に航空産業を 中塚総一郎さん、不況にも消えぬ闘志 /岡山

赤と白に塗られたプロペラ付きグライダーが岡南飛行場(南区)の灰色に伸びた滑走路を離れ、水色の澄んだ冬空に包みこまれた。眼下に岡山の街が広がった。操縦する中塚総一郎さん(59)は「この鳥瞰(ちょうかん)の風景が空の魅力」と笑った。
 
中塚さんは倉敷市で従業員9人の鉄工所を経営。船のエンジンの心臓部の部品などを作る。04年から、夢だった航空機製造業への参入に挑戦している。
 
高校生の時に航空機製造を志し、東大航空学科に進学。航空部に入りグライダーで空を飛びながら、航空機作りの夢を膨らませた。だが親のたっての頼みで鉄工所を継いだ。
 
88年に岡山空港が開港する前、旧岡山空港を存続させようと旗を振り、小型飛行機専用の岡南飛行場として残った。先輩のグライダー乗りは「グライダーのメッカに」と夢を描いた。中塚さんには別の思いもあった。「小型飛行機なら市民も気軽に空を飛べる。空になじめば、やがて航空産業も岡山にくる」。
 
04年春、県産業振興財団職員が鉄工所を訪れた。「一緒に航空機部品製造に取り組みませんか」。航空機産業はアジアを中心に20年間で200兆円の需要があるといわれ、財団が参入意欲のある企業を募っていた。「最後のチャンスになるかも知れない」。中塚さんは参加を決めた。
 
同年10月、16社で航空機部品共同受注グループ「ウイングウィン岡山」が発足した。グループ名に「翼を勝ち取る」という志を込めた。参加企業は鋳造や切削、加工、表面処理、組み付けなど得意技術を持つ。航空部品を受注するのが目的だ。
 
財団の支援で宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの技術者を招いた勉強会や、国内重工メーカーの現場見学などを開催。中塚さんは、加盟企業への航空関連の技術や規制の説明役となり、東大時代からのつてをたどり重工メーカーや研究機関の教えを請うた。
 
一部の企業は単独でエンジン部品や組み立て工具などを受注し、参加28社に増えた。中塚さんの会社は受注できないまま。08年のリーマンショックで需要が凍り付いた。それでも闘志は消えない。
 
昨年11月下旬に名古屋市であった航空宇宙産業技術展。中塚さんは、直径10センチの合金の丸い輪のサンプルなどを見せて「この技術を使えませんか」と航空部品メーカー担当者に売り込んだ。08年にウイングウィン会長にもなった中塚さんは力を込めて話した。「うちが部品受注できるのは孫子の代かもしれない。それでも追い求めないと何も始まらない」。

編集後記
幼少期より波瀾万丈の人生を辿ったのち、二十世紀を代表する学者、実業家としての地位を確立した二人の哲人、ピーター・ドラッカーと松下幸之助。卓越した両者のマネジメント論、人間観には共通する点が多々あった!

本書では、双方の生き様を照らし合わせるなかから、生きがいをまっとうする仕事とは何か?
偶然の幸運を、いかにつかみ取るか?
イノベーターとしての行動原理とは?
などの切り口で、「仕事の意義」「企業家としての使命」に対する、時代を経ても色あせない普遍的な思想を発見する。
“本当の成功”を掴むための考え方、人生を迷いなく生きる術を探し求めている現代ビジネスマンが、「成功の鍵」を発見できる必携の書。

ドラッカーと松下幸之助

ソフトバンクの孫正義もユニクロの柳井正も師と仰ぐ

ソフトバンクの孫正義もユニクロの柳井正も師と仰ぐ
お金に関連してもうひとつ付け加えると、お金に「きれい」とか「汚い」とかという表現は意味がないということだ。日本人はよく「きれいなお金」「汚いお金」という言葉を使いたがる。そのお金の出所、つまりどうやってその金を稼いだかを問題にする。

しかし世界では、そんな考え方は通用しない。どんなお金でも価値は変わらないというわけだ。お金には倫理的な判断は必要ないとされている。

米国には「ループホール」という言葉がある。「抜け穴」とか「例外」という意味だが、そこを狙えば儲かるということで、ループホール専門の弁護士がいて、「この法律にはこういうループホールがあるのでやりませんか」という儲け話を持ってくる。

日本でいうと、そんな輩は「悪徳弁護士」になるのだろうが、こんなことは世界中で、日常茶飯事のように行われているのだ。

藤田田はこういった考えから、企業と政治家の癒着という批判が起こりそうな政治献金も正々堂々と行い、政界からもいろいろな情報を得て、ビジネスに生かしていた。

そんな藤田田を尊敬して、ソフトバンクの総帥・孫正義、そしてユニクロの創業者・柳井正も、彼の著作を読破し信奉して、その経営理念を受け継いでここまできたといっている。

 特に、孫氏は高校時代、藤田に直接面会して、「これからはコンピュータビジネスの時代」という薫陶を受け、起業し大成功につなげているのだ。

競争相手を知りたければゴミ箱の中を調べればよい
藤田田のビジネスのルーツは、米国マクドナルドの創業者レイ・クロックのとの出会いに始まる。初めてクロックに会ったとき、彼は自分の手を広げて見せてくれた。薬指の第一関節から先がなく、若い頃、工場でケガをして切断したという。

そして彼は、藤田に手を見せろといい、「きみは指が全部揃っているから、大きくなるまで20年かかったわたしより、もっと早く日本マクドナルドを大きくできる」といった。

クロックがマクドナルドの事業を立ち上げたのは52歳で、人生の黄昏時である。それから、30年間、粉骨砕身努力して、世界一のファーストフード企業に育て上げた。そのビジネスに対する情熱を述べた言葉に「成功はゴミ箱の中に」というものがある。
これは、クロックが競争相手に述べた言葉で、

「競争相手のすべてを知りたければゴミ箱の中を調べればよい。知りたいものは全部転がっている」
と語ったものである。続けて、

「わたしが深夜2時に競争相手のゴミ箱をあさって、前日に肉を何箱、パンをどれだけ消費したかを調べたことは一度や二度ではない」

とも語っている。そんな情熱家に気に入られて、日本でマクドナルドを創業した藤田田は、クロックが予想した以上に、瞬く間に年商3000億円の巨大産業に育て上げ、自らも年収4200億円の長者として、『フォーブズ』誌の2006年度世界長者番付にも掲載されることになる。まさに、「ジャパニーズ・ドリーム」ナンバーワンの巨人といえるだろう。

編集後記
ビジネスの世界を変えた男は何を語り、どんな決断を下したのか?孫正義の勝利の秘密に迫る226の言葉。

孫正義語録

孫正義にしか言えないような言葉が沢山詰まっていて、読んでいてとても面白かったです。こういう考えをしっかり持っている人だから、あれだけ大きなグループを牽引出来るんだな、って妙に納得しちゃいました。
「志」の高さや情熱に圧倒されます。
内容は1ページに1、2行しか書かれていないのですが、どれも熟慮を重ねた上で発せられた言葉と分かると感動します。
身近なところに置いて繰り返し読むようにしたいと思います。

ビジネスは「もっとよこせ! 」が儲けの原点

どんなビジネスも商売相手は「女」と「口」
第二に、ユダヤの商法には、「商売の対象」は2つしか存在しない。それは「女」と「口」である。「女」とは、男が稼いだお金を女が使って生活を立てるわけだから、商売は女を狙うことが大事だという意味。古今東西、儲けるには「女」が欲する商売を行うことである。

「口」とは、レストランや居酒屋、バーなどの飲食店を始め、食品関連業などが対象で、口に入ったものは、身体の中で消化されて、次の商品が必要になるからだ。つまり永遠にリピートされる商品であるわけだ。したがって、ひとつ当たればロングセラーになり、大きな儲けが期待できる。

第三に、「国際感覚」が必要であり、そのための必須条件は英語が話せること。グローバルビジネスで、通訳をはさんでいては、意思の疎通ももどかしく、即断即決の妨げになる。また、いろいろな国の人間と商売をすれば、それだけ広い視野から考えられるし、違った角度から物事が見られることにつながる。

藤田田も学生時代に、GHQでアルバイトをして英語力を磨き、国際感覚を養っており、後に「銀座のユダヤ人」といわれるようになる。GHQ時代には英語力だけでなく、ユダヤの商法の原点になることも体験した。

GHQに従事する軍人たちの中にはユダヤ人も多く、かれらは同僚に金を貸すサイドビジネスで儲けていた。相手が同僚でも一切手加減せずに、厳しくお金を取り立てていく姿は、藤田に衝撃を与える。お金=キャッシュの大切さや重要さを、ここで身につけることになる。

ユダヤ人は、紀元前から自国を追われて難民となり、差別から土地の所有権や職人への弟子入りも許されなかったので、キリスト教ではご法度の金融業などを行い、大きな利益を稼いでいったのである。当然、お金のためには危ない橋も渡らなければならないわけで、これが「黒い錬金術師」の誕生であるといわれている。

ビジネスは「もっとよこせ! 」が儲けの原点
もうひとつ藤田田のユダヤの商法で特長的なのは、「超合理主義」というヤツである。

それをひとことで言いあらわすと「勝てば官軍」という言葉になる。そこで、彼は語る。

「勝負は勝たなければダメだし、商売は他人が腰を抜かすほど儲けて見せなければダメだ」
ビジネスの世界では、「敗者の美学」など存在せず、負ければ即倒産である。負けてから、いくら立派な理由をつけようとも何の意味もない。ビジネスは食うか食われるかの世界なのである。

こうした徹底した精神こそ、日本では絶対に不可能といわれたハンバーガービジネスを大成功に導いた源なのである。

藤田は「人間の本性は「悪」だ」といい、次のように語っている。
「日本人は基本的に性悪説ではなく性善説をとっている。それは、講談や浪花節でもわかるように、とにかく長い間、勧善懲悪というモラルに親しんできたからだ。(中略)

しかし、ビジネスの世界ではそうはいかない。ここでは、相手も絶対に儲けようと思っているのだし、自分もそう思っている。自分が儲けるためには、相手をどん底に陥れる。そうしなければ自分がやられる。お互いに食うか食われるかの修羅場で戦っているのだ。」

つまり、ビジネスは修羅場であり、そんな修羅場に性善説でのぞめば、あっという間に足をすくわれ、骨の髄までしゃぶりとられてしまうことは目に見えているのだ。

日本人はよく「商売はギブ・アンド・テイクでいきましょう」というが、これはキリストが人を導くためにいった宗教上の言葉であり、ビジネスに応用するほうがおかしいのである。
その証拠に、ユダヤ人は

「テイク・アンド・アスク・フォー・モア」つまり「(取った上で)さらによこせ! 」
という。「ギブ」はなしで、取ってとって取りまくるという意味である。これなら、儲かること間違いなしである。

実際「ギブ・アンド・テイク」では、最初に与えるわけだから、よくてイーブン、下手をすれば大損をしかねないのである。

編集後記
終戦直後の日本で身に付けた“ユダヤ商法”の秘密は、「女と口」。常識を超えた「常勝経営」の発想は、どうやって生まれたか。チャンスをお金に変える藤田流「金儲けの公理」をつかめ!―強烈な個性とバイタリティで挑戦し続けた、不屈の精神が甦る。

藤田田

米国に逆らい結果を出したマクドナルド藤田田 儲けの原点「ユダヤ商法」と「超合理主義」

最初の1ヵ月で売上げの世界記録を更新した第1号店
1971年、マクドナルドの第1号店が東京の銀座三越1階にオープンした。
2年越しで、米国本社のレイ・ブロックを説得して、日本における初進出の店舗である。本国の米国では、郊外のファミリーレストランとして成功してきたので、繁華街やダウンタウンでの出店は予想外で、またそれほど期待されていなかった。

しかし開けてビックリとはこのことで、売上げの世界記録をつくってしまう。「郊外なんかダメ、やるなら日本一、人通りのよい日本の中心部がよい」といって、東京銀座に開店。日本法人の意向を貫き通した、社長藤田田の勝利だった。

銀座三越店の1号店の開店には、3000万円の費用がかかったが、最初の月間売上げで4000万円を記録して、1ヵ月で開店費用を回収してしまうという快挙がおこった。

その体験を元に1972年、藤田田の記した『ユダヤの商法―世界経済を動かす』は、出版されるやいなや、瞬く間に売れ行きベストテンに入り、販売部数104万部でミリオンセラーになった。しかし、その後、この本は市場から姿を消す。

通常なら、ミリオンセラーは古本屋でいくらでも安価に手に入るのだが、現在の値段は、最低7000円前後で、高騰しており、ほとんど市場に出回っていない。

なぜなら、この本には、元祖富裕層になった起業家の教えとして、商売と金儲けのコツがふんだんに書かれており、購入した人が大切に保管しているからだと、著者の藤田田氏本人が語っていた。

確かに、藤田田は、日本で外食産業を根づかせた父として語り継がれており、そのカリスマ性は半端ではない。

東大在学中に藤田商店を起こし、銀座にマクドナルドの1号店を出店。あっという間にハンバーガーブームを巻き起こし、億万長者になったビジネス巨人から、読者へのメッセージとして、今なお読み継がれているのである。ここでは、その本のエキスを抽出して紹介していきたい。

あとがきに「お金の欲しい人が読んでください」
まず、彼の成功の秘訣を探ってみよう。

日本という「米」と「醤油」の国で、米国の象徴である「パン」と「ケチャップ」を売り込み、ファーストフードの先駆けとなった、大風呂敷商法の極意、そして大成功の源となった、世界中で異端視される「ユダヤの商法」とは、いったいどんなものなのだろうか? 

藤田田は『ユダヤの商法』のあとがきで、「お金の欲しい人が読んでください」として、こう記している。

「どうすれば儲かるか――ということを公開するのは、はなはだ不本意だが、世の中を見渡すとどうも不景気色が強い。これまで他人に金儲けのコツを伝授するための苦労してきたわけではないが、国の将来のためにわたし一人が儲けるよりは、国民全体に儲けもらった方がプラスになりそうなので、あえて金儲けのコツの公開に踏み切った」

何と太っ腹な経営者であろう。自分が億万長者になったヒケツをすべて公開しようというのである。これこそ究極の「ウィンウィン関係」(お互いにメリットのある関係)ではなかろうか。

藤田式「ユダヤの商法」の基本は、「現金主義」である。ユダヤ人の教えでは、天変地異や人災から自分の命や生活を守るのは、現金以外には考えられないというものである。

人間も社会も毎日、毎日変化する中で、銀行預金ですら、いつ破綻してゼロになるかわからないし、クレジットカードなど信販会社の信用がなくなれば、まったく価値のないものになってしまう。さらに、戦争が起これば、現金以外は通用しなくなる可能性も高いのだ。したがって、すべての評価は「いま現金をいくら持っているか」という概念に基づいて行われるわけだ。

男性のお小遣いが大幅減

自分の小遣いとして毎月自由に使えるお金は月額平均2.9万円で、10年前(同3.1万円)より減っている−。こんな結果が、第一生命経済研究所が行ったアンケートで明らかになった。

性別で見ると、女性は10年前と変わらず2.2万円だったのに対し、男性は4.1万円から3.7万円と大幅減。飲みに行く頻度が減るなど会社帰りの「おつきあい」が減っている現状を暗に裏付ける形に。

長引く不況の出口がなかなか見えないなか、今年も新年がスタート。えとにあやかり小遣いもアップ、といきたいところだが、世のお父さんは、お年玉の出費でさらに“痛み”を被ることになりそう?

編集後記
成功する企業には変わらぬ基本原則がある
マネジメントの父ドラッカーが五〇年前に伝えた「経営の処方箋」と同じことを愚直に続ける企業があった。それがトヨタである。いまや世界一の自動車メーカーに成長したトヨタの経営手法をうまく吸収するには、ドラッカーのマネジメント理論を併せて理解する必要がある。そこからは、成功する企業の基本条件を見出すことができる。

ドラッカーとトヨタ式経営

職場の上司に強く薦められ、この本を購入いたしました。日頃から、ドラッカーとトヨタ式経営、それぞれのワードには関心があって勉強していたつもりだったのですが、その二つに共通点があるとは、驚きでした。
また、この本は、ビジネスの指南書でもありつつ、自己啓発書だとも言えます。ですので、お勤めされていらっしゃらない方にも、毎日を充実して生きるヒントが散りばめられた内容だと思います。
第五章「成功への壁をどのようにしたら突破できるのか」に書かれている、「想いが実現した時のイメージを描き、毎日を貪欲に生きること。」という理論。その理論がトヨタを成功に導いたのでしょう。特にこの章を、二児の親である私としては、ビジネスに活かすだけでなく、子育ての指針としても活用したいと考えました。




日々の経営に行き詰まりを感じたり、ストレスがなかな取り除けないと思ってダラダラと仕事をしていませんか。
ときには、非日常を求めて、癒しを求めてちょっとだけ旅行でもしてみてはいかがでしょうか。
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