サッポロのグループ会社「サッポロライオン」が84年から運営。たれを手作業でもみ込んだジンギスカンも人気で、銀座の夏の風物詩として親しまれてきた。
伊豆倉さんは山形県最上町出身。高校を卒業後に上京し、銀座のビアホールに入店。通常2〜3年はやらせてもらえないビールつぎを、入社半年で任された。
伊豆倉さんがついだ生ビールは、7対3の割合でクリーミーな泡がのる。泡が炭酸の抜けるのを防ぐため、切れ味がよく、スッキリとした喉ごし。工場からタンクで運ばれてくるビールは、輸送中の振動の影響を取り除くため、通常2日間寝かせるが、天気予報をまめにチェックし2日先の需要を見越して発注するのが難しいという。
まだエアコンが普及していなかった1960年代、「ビル風に吹かれて飲む生ビール」が人気となり、一気にビアガーデンが増えた。だが90年代後半になると、冷房の普及とともに外で飲む醍醐味(だいごみ)が薄れ低迷。同社が運営するビアガーデンも15店舗から5店舗に減った。
だが08年ごろから、再度ブームが訪れている。同社は「景気が悪くなり、開放的な雰囲気が受けたのかも」と話す。客層も会社帰りのサラリーマンから、女性グループや親子連れも来るようになり、売り上げは右肩上がり。今年も過去最高を記録している。同社の宮城隆志・常務執行役員は「中でも今月の売り上げは例年の3倍。最後ということで、名残惜しんでお客さんが来てくれている」と話す。
ビアガーデンの良さについて伊豆倉さんは「すがすがしいよね。広い空の下、夕陽や月も見える。雨上がりの虹が見えたこともあった」と話し、閉店を寂しがった。
【送料無料】ちちぶ老舗スケッチ ... |