商品の陳列方法-手に取りやすい「陳列量」を意識しよう。



今回の相談者は、地方都市にあるセレクトショップのオーナーです。少しお値段は張りますが、1点1点こだわって仕入れるニットやパンツ、ジャケットは、着心地のよさやシルエットの美しさで、目の肥えたリピーターのお客さまから、高い評価をいただいています。

でも、オーナーは浮かない顔。新規のお客さまが、なかなか増えないのです。
一度試着していただければよさがわかるはずなのに、商品をあまり手に取ってもらえません。
さっそく店内を拝見したところ、商品の陳列量が多すぎる印象を受けました。こじんまりとしたお店の造りはアットホームで居心地がいいのに、ラックや棚には商品がぎゅうぎゅう詰め。
これでは、自慢のインポートジャケットのデザインやシルエットも、手に取ってみないとわかりません。
こう思う方もいらっしゃるかもしれません。「でも、取り出してもらえれば、そのよさはわかるはず」

いえいえ、ぎゅうぎゅう詰めのラックや棚を見たら、多くのお客さまは、「取り出しにくそう」、「手に取ったら、元に戻しにくそうだな」と考えます。そして、「今日は見なくてもいいかな」、「ここで見なくてもいいかな」と素通りしてしまうのです。
 
もちろん、「どうしても今日、パンツが買いたい!」と考えているお客さまなら、頑張って商品を取り出してくださるでしょう。でも、通りすがりで、ちょっと立ち寄ったウィンドウショッピングのお客さまにとっては、手に取りにくい棚はハードルが高いもの。けれど、こうしたお客さまにこそ、さまざまな商品を手に取って、お気に入りを発見していただきたいですよね。
 
となれば、適切な陳列量の「見やすく、手に取りやすく、元に戻しやすい」ラックや棚を維持することは、とても大事なこと。商品の魅力をアピールし、「ちょっと着てみようかしら」と思っていただくためには必要な取組みなのです。
 
また、ぎゅうぎゅうに詰め込まれた商品は、それだけで安っぽく見えがちです。セールの季節に、「お店が安っぽくなった」と感じることはありませんか?
 
商品の陳列量が多すぎると、商品やお店のイメージを損なってしまうこともあるのです。これは、オーナーのこだわりをうたうセレクトショップでは、絶対に避けたいところですね。ちなみに、適切な陳列量は店舗イメージによっても異なりますが、一般的には商品を増やすほど、安価な商品のお店に見えるので注意が必要です。
ここで、ぎゅうぎゅう詰めのラックや棚がもたらす、マイナスの作用をまとめてみました。
(1)商品のシルエットがひと目でわからない
(2)取り出しにくく、お客さまが気軽に触れない
(3)安価なイメージがついてしまう

さて、相談者のお店ではルールを決め、以下のようにして商品陳列の適量化に取り組みました。

(1)棚の上部3分の1はスペースを空ける
(2)商品の間にネガティブスペースを設ける
(3)ラックにかけるハンガー数を決める

ハンガー数は、オーナーの好きな都内の高級ブティックを参考に、思い切って3割減らしました。また適切な陳列量を維持するために、ラックや棚を常に客観視できるよう、定期的にカメラで撮影し、陳列量を確認することにしました。変更したのは一部のラックと棚だけでしたが、以前より商品の動きがよくなりました。
 
多くのお店が、「商品をたくさん置けば、どれかは選んでもらえるはず」と考えます。でも、手に取ることを楽しめないお店には、お客さまの足は向かなくなります。適量を意識した、「見やすく、手に取りやすく、元に戻しやすい」陳列をぜひ、心がけてみてください。

ネーミングのコツ-売りたいサービスをPRできる効果的なネーミングとは?



今回の相談者は、これからご自宅でアロマセラピーサロンを開業しようという30代の女性です。相談内容は、「施術メニューのネーミング」についてです。開業当初は、6種類のメニューを用意し、サービスを提供しようと考えているとのこと。その際のネーミングのコツと、特に売りたいサービスをPRするための効果的なネーミングについてご相談を受けました。
施術メニューのネーミングのコツは、次の5つです。
(1)シンプルでわかりやすいこと
(2)意外性があること
(3)具体的であること
(4)効果がわかること
(5)物語があること

「シンプルでわかりやすい」とは、メニューの内容がすぐにわかることです。たとえば、「フェイシャルマッサージ」であれば、顔を施術するメニューであることがひと目でわかります。

「意外性がある」とは、あえて違和感のある表現をすることです。たとえば、「ザラザラボディパック」と聞くと、「あれ? パックなのにザラザラなの?」と興味をひかれます。人は、見慣れた表現に対しては気づかずに通り過ぎてしまうものですが、意外性がある表現には自然と意識が向くものです。

「具体的である」とは、メニューの内容を頭の中でイメージできることです。具体的な表現をすることで、どんなメニューなのかを、お客さま自身が想像できるようにお手伝いするのです。たとえば、「ふくらはぎ30分集中コース」であれば、ふくらはぎだけを30分かけてほぐしてもらえるものと容易に想像できます。
 
「効果がわかる」とは、そのメニューを受けることでお客さまがどうなるのかがわかるということです。「疲れをとりたい」、「むくみを解消したい」、「代謝をよくしたい」など、お客さまのご来店目的はさまざまです。したがって、「むくみすっきり」、「リラックス」など、お客さまが求めている効果をネーミングに取り入れることが有効なのです。
 
「物語がある」とは、施術メニューそのものや施術で使う商品の背景を語ることです。たとえば、「15種類配合のオリジナルブレンドオイルを使った贅沢ボディマッサージコース」であれば、お店としての「こだわり」を訴求することができますし、気になる「15種類」の内容でお客さまの興味をひくこともできます。
 
では次に、特に売りたいサービスをPRするための効果的なネーミングについてお話しします。
ポイントは、たったの1つだけ。
先にご紹介した5つのコツを、売りたいサービスにはなるべく多く盛り込むことです。決して、すべてのメニューに5つのコツを使ってはいけません。残りのメニューは、あえて平凡なネーミングにしてください。そうすることで、お店の売りたいサービスが際立って、お客さまにもそのサービスを選んでもらいやすくなるのです。

これらのテクニックは、サービス業のみならず、飲食店などでも活用できます。メニューのネーミングにちょっとした工夫をするだけで、売りたいサービスを自然とPRできることを、ぜひ覚えておいてくださいね。

小さなお店の陳列-商品のフェイス数はこうして決めよう。



下町で小さなスーパーを経営されています。相談内容は「フェイス数の決め方」について。昔ながらの常連さんや近所の主婦の要望に応え、商品アイテム数を増やそうと思っているのですが、店の広さは限られている。だから、どのような陳列、見せ方をすると有効なのか、フェイス数を決めるポイントについてご相談を受けました。
商品を見せる上で大事なことは「お客様にとって、その商品がどんな商品なのか」ということ。なので、次の視点で商品を振り分けてみましょう。

(1)新商品か、既存商品か
(2)売れ筋商品か、普通の販売量の商品か
(3)お店が売りたい商品か、そうでない商品か

このうち、「新商品」、「売れ筋商品」、「お店が売りたい商品」がフェイスを広げる商品です。
新商品は、当然お客さまがまだ知らない商品ですので、フェイスを広げて、お客さまに知っていただき、買う気になってもらう必要があります。とにかく「新商品だ!」というアピールをしましょう。

売れ筋商品は、回転が速いため、売り場に商品がなくなってしまうこともあります。フェイスを広げて欠品を防止しましょう。
お店が売りたい商品については、量が多いとそれだけで目立ち、お店が売り込む意思があることも感じてもらえます。ですので、フェイスを広げてボリューム感を演出するとよいでしょう。
ただし、一般的にフェイス数は4〜5までは効果が上がるけれど、それ以上だと効果が下がると言われていますので、この点には注意が必要ですね。
 
また「お客さまと売り場」の関係も大事です。
極端な例で言えば、大きなスーパーなどに行くと、陳列ゴンドラ1本で1つの商品を陳列して展開している例などがありますが、小さな店舗ではこうしたことは有効ではありません。
 
「売り場の大きさ」というのもフェイス数を決める上では大事な視点です。大きな店舗では、それぞれの売り場にどう誘導していくかが重要となるため、先の例のようなゴンドラの使い方は効果がありますが、小さなお店や売り場では、そこまでやらなくてもお客さまに商品をアピールできますし、「売場効率」が落ちてしまいますので気をつけましょう。
その売場がお客さまにとって「どんな売場」なのかを考えて見直してくださいね。

DMの効果的な使い方-お店を「思い出して」、来店してもらおう。



駅から約10分。公団の一角の商店街にある洋菓子店。創業から20年が経過しますが、公団自体が高齢化してきていることもあり、最近は新規のお客さまがあまりなく、来客数が伸びないという。
「味」重視で、美味しいと評判なのに、アルバイト2名+家族経営の規模では、「営業」まで手が回らないというのが実状です。
 
提案したのは、新規のお客さまではなく、以前に来たことがあるお客さまに、お店を「思い出して」来店していただくという方法。ここで考えてみたいのが、お客さまがお店を選ぶ基準です。
 
「場所が近い」、「美味しい」、「価格が値ごろ」、「ゆっくりできる」、「雰囲気がいい」――お客さまがあるお店を選ぶときは、だいたいこのような基準で、心当たりがある2〜3軒から選ぶというのが通常ではないでしょうか。だから、たとえ美味しいお店でも、この上位2〜3軒に入らないお店は候補にあがりません。
そこを「思い出してもらう」のが、今回の方法です。ここではDMを使う方法をご提案しました。

「またDM?」、「DMって見てもらえないんじゃないの?」とお思いの方、そんなことはありません。DMに限らず、ありきたりと思える手法でも、適切な使い方をすれば大きな効果が得られます。
お店ではバースデーケーキが人気の商品でした。バースデーケーキは予約制ですから、売れ残る心配がないという点でも、この特性を生かすのがよさそうです。
まず、お客さま名簿を確認していただきました。全部で200名ほどあります。そこには、住所、氏名、誕生日が記載されています。
この名簿を使って、DMを送ることを提案すると、店主は「そんな大量に送るのはちょっと...」と躊躇されました。
たしかに、小さなお店で200枚のDMを送るのは大変かもしれません。でも、このDMは、誕生月に合わせて送るものなので、「毎月送ってもせいぜい20枚前後。1日に5枚書けば4日で書けますよ」と説明すると、安心されました。
 
それで、名簿を誕生月順に並べ替えていただきました。お母さんの誕生月しかわからないお客さまもいらっしゃいましたが、その方にもDMをお出しすることにしました。
というのも、大切なのは、これをきっかけにお店を「思い出してもらう」こと。ホールケーキは買わなくても、カットケーキは買うかもしれません。
そして、お送りするDMは、ほかのDMとはっきり違いがわかるように、手書きで丁寧に。「DMを持って来店くださったお客さまには、お店からもプレゼントを差し上げます」と書くことにしました。こうすれば、DMの反応率もわかります。それで来店していただいたら、今度はお子さんのお誕生日も教えて頂くこともできます。
 
この洋菓子店では、1年間この方法でDMを送って、かなり手ごたえがあったそうです。ちょっとした工夫で来客数を増やすDMの使い方。是非、参考にしてみてください。

宗教界に賛否両論を巻き起こした サルバドール・ダリの「最期の晩餐」

気分転換を家庭の中で行うものとして散歩・入浴・読書・音楽鑑賞や美味しい料理とお酒などがありますが、絵画によっても少しだけかもしれませんが、気分転換と創造的な発想を生み出してくれる場合もあります。

51歳だったサルバドール・ダリが、第二次世界大戦が終わってから10年後の1955年に描いた「最期の晩餐」です。


↑最後の晩餐 サルバドール・ダリ

レオナルド・ダ・ヴィンチの「最期の晩餐」を彼なりに解釈して描いたものです。

20世紀を代表するシュルレアリスムに画家としては珍しい作品で、古典主義的な手法を活用しながら神話的・宗教的世界を描き出したのです。

この作品で自由奔放な創造力と難解な聖書解釈で、鬚のない若々しいキリストを中心に十二人の使徒たちは左右対称に描かれ、強烈な印象を与え宗教界に賛否両論を巻き起こしています。

小さい絵では分かりづらいですが、透明感のあるイエス・キリストの身体や二つに割られたパン、透明感のあるグラス入りワインに驚ろかされますね。

不思議と気持ちが落ち着いてくるのは私だけでしょうか。


↑最後の晩餐 レオナルド・ダ・ビンチ

レオナルド・ダ・ヴィンチの 「最期の晩餐」には、十字架ではりつけになる悲壮感が漂っているように思えましたが、ダリには清々しささえ感じいます。


現実から少し離れて眺めてみませんか サルバドール-ダリの幻想絵画


↑ダリ回顧展ポスター



仕事に行き詰った時、良い発想が生まれない時にグズグズと考えたり、悩んでいるよりもシュルレアリスムの巨匠であったサルバドール・ダリの作品を眺めてみてはいかがでしょうか。



↑記憶の固執

「記憶の固執」は1952年から1954年に描かれた作品で、ダリが48歳から50歳という油が乗り切ったときのものです。

本来は円形で平面的な時計が、柔らかく溶けてしまったかのように描かれていますが、時間そのものはすべての人に平等に流れているのですが、元気を失った人にはダリの絵のように溶けてしまって、止まっているかもしれませんよ。

ダリの代表的な作品ですから、一枚飾っておかれてもよろしいのではないでしょうか。


本来は絵画である「記憶の固執」が日本では「立てる版古(錦絵)」として立体的に組み立てることができるものもあります。



値段もリーズナブルですから一度はお試しください。


日々の経営に行き詰まりを感じたり、ストレスがなかな取り除けないと思ってダラダラと仕事をしていませんか。
ときには、非日常を求めて、癒しを求めてちょっとだけ旅行でもしてみてはいかがでしょうか。