倒産する会社の特徴「住宅ローンの審査が通らなかった」



倒産する会社が示す予兆を見抜き、いち早く対処すべく、かつて倒産の経験がある会社員に話を聞いた。四国某市のM建設で働いていたTさん(仮名・39歳)が最初に異変を感じたのは、2010年秋のことだったという。

「私を含め既婚の同期3人が地元のA銀に住宅ローンを申込み、立て続けに断られたんです。A銀は会社のメインバンクでもあり、先輩たちもみんなそこで住宅ローンを組んでいました。借入額も目安と言われる5倍未満だったんですが、3人全員が審査落ち。異例の事態に『うちの会社ヤバイのでは?』と従業員の間に衝撃が走りました」
しかし、そんな従業員らの不安を揉み消すかのように、この頃から仕事がやたらと忙しくなった。

「休日の現場作業が増え、月に2、3日しか休めなくなりました。アルバイト作業員も増員していました。しかし、他社の現場の後片付けなど採算の合わないチマチマした仕事ばかりでしたけど」
後で知ったことだが、この頃、すでにM建設は建築基準法改正による工期の遅れやリーマン・ショックの煽りで火の車だったという。

「A銀勤務の知人に後日談として聞いたところ、当時の社長は毎日のようにA銀の融資課を訪ねていたそうです。採算度外視の仕事をたくさん取るようになったのも、キャッシュフローを作って融資を受けやすくするためでした」
社長が資金繰りに奔走する一方、M建設の危機は外部に漏れ伝わっていく。機を見るより敏な市議会議員などは態度が露骨だったとか。

「倒産の前年くらいになると、それまで山のように届いていた社長宛ての年賀状や暑中見舞いが、倒産の年には半分くらいになっていた。かつては花見や忘年会に来ては、酔っ払って社長にキャバクラをおねだりしていた市議会議員と秘書も寄りつかなくなりました」
カネの切れ目が縁の切れ目ということか。その後、M建設はあえなく倒産。資材業者の怒号飛び交う現場を処理するハメになったTさんは「あれほどの修羅場を経験すれば、もう何も怖くない」と今も強く生きている。
日々の経営に行き詰まりを感じたり、ストレスがなかな取り除けないと思ってダラダラと仕事をしていませんか。
ときには、非日常を求めて、癒しを求めてちょっとだけ旅行でもしてみてはいかがでしょうか。