企業ごとの細やかな支援を行う態勢が必要だ

円滑化法は08年9月に発生したリーマン・ショック後の金融機関による貸しはがしや貸し渋り対策として導入された。
中小企業から元本や利息の返済猶予の要請があった場合、金融機関が経営再建の可能性などを考慮した上でそれに応じるよう努力義務を課した。  

当初は期間限定の緊急措置だったが、その後の欧州債務危機などによる経済減速で2回延長され、来年3月までとなった。

それでも、金融庁によると同法を適用した約40万社の約8割が再度の返済猶予を申し込んでおり、「資金繰りを支援しても、本業の事業改善が思ったほど進んでいない」(同庁幹部)。  

再生ファンド設立  
同法の3回目の延長も検討されたが、景気が急速に悪化した際に金融機関が不良債権を大量に抱えることへの懸念などから見送られた。
不良債権に分類されるべき一部の債権は円滑化法の適用で正常債権と見なされているが、円滑化法が終了すればこうした債権が不良債権として一気に顕在化する可能性があるからだ。

円滑化法が終了すれば、抜本的な経営改善が必要となる中小企業は「5万〜6万社あるのでは」(アナリスト)との見方もある。

これに対し同庁は、地方銀行などに対し中小企業の具体的な事業再生支援計画の策定などより踏み込んだ支援を行うよう求め始めた。

政府も官民出資ファンドの「企業再生支援機構」と各都道府県の「中小企業再生支援協議会」の連携強化やベンチャー企業などに投資する投資基金の設立を検討する。  

金融機関側の動きも活発化してきた。長野県では来年3月末をめどに、県内最大手の地銀の八十二銀行などが出資して30億円規模の企業再生支援ファンドを立ち上げる。
同様の動きは広島県や千葉県でもみられる。再生ファンドを後押しするため、金融庁は内閣府や中小企業庁など関係機関との連携も強化する。  

官民を挙げた新たな支援の動きも出てきたが、日本総研の野村敦子主任研究員は「資金繰り支援だけでは抜本的な経営改善につながらない。今後は企業ごとの細やかな支援を行う態勢が必要だ」と強調。金融機関やファンドなどによる個別企業の事情に合った支援が重要だと指摘する。

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