定年後はお気楽人生!ゴルフに霊場巡り

現役時代から道楽ざんまい好き勝手なことをやってきた人は別として、仕事一筋、遊びらしい遊びもせず、ひたすら会社のため妻や子供のため身を粉にして働いてきた人は定年後、思い切り自分のために生きていくべきだろう。

埼玉県熊谷市で墓参り代行業を営む金子春雄さん(63)は、大手電気工事会社に勤めていた技術者だが、数年前、妻ががんで他界した後、他人の墓参りをしながら、四国八十八箇所をはじめ全国各地の霊場を巡る旅を続けている。金子さんは「美田を残さない」が信条。蓄えは全部自分の代で使い切るつもりだ。

「余計な財産があると子供が兄弟げんかしたり、ろくなことはない。いくら稼いだってお墓には持っていけない。葬式代だけは残しておくつもりだけど、ゴルフやって一杯飲んで、霊場巡りするぐらいの金がありゃいいんですよ。自分だって明日の命は分かんねーんだから、目いっぱい好きなことをして、1日1日を大事に生きるしかねーなと」

定年後の生活術の極意は、自分自身をつくり上げていくという意志と力によってしか見いだし得ない。定年後にこそ、未完成の自分をデザインする能力が大事になってくる。

堺屋太一氏監修の『団塊世代「次」の仕事』(講談社)に、さまざまな分野で新たな人生を切り開いた定年退職者が紹介されている。情報システム会社社長から太極拳の指導員、経理マンからマジック講師、医薬品セールスエンジニアから庭師、高校教師から観光船の船頭、小学校校長からタレント、プロのノコギリ演奏家、落語家の道を踏み出した人もいる。リタイアリーと一口にいっても、実にユニークで面白そうなことをやっている人がいるものだなと感心する。

人生のトワイライト(黄昏)は快楽主義で輝かせることをお勧めしたい。といっても欲望の赴くままに行動するというわけではない。できるだけ快適で楽しいことをするだけ。不快で楽しくないことはしない。ミエや世間体は気にせず、ときには義理や義務を忘れ、孤立を恐れない心構えも必要だ。ある意味で自己チュー的生き方だが、周囲と無用の軋轢を起こさないようにしたい。

以前、定年後はキャリアの棚卸しが必要だということを書いた。しかし、それも度が過ぎるとマイナスになる。人生にリスクは付き物。自分の能力、限界を知ってしまうと、怖くてリスクがあることをあまりしなくなる。どうせだめだろうとあきらめてしまい、だんだん小さなことしかやらなくなる。自分の限界を知らないからこそ冒険ができるのだ。

自分の経験の範囲内で何かをするのもいいが、潜在能力に賭けるという生き方があってもいい。ぜひ定年後は、自分の限界をぶち破り、自分だけの新たな快楽を発見する海に乗り出していただきたい。


日々の経営に行き詰まりを感じたり、ストレスがなかな取り除けないと思ってダラダラと仕事をしていませんか。
ときには、非日常を求めて、癒しを求めてちょっとだけ旅行でもしてみてはいかがでしょうか。