“ハイチオールC”が超ロングヒット!戦略が奏功す

「♪シミ、のんで治そう」というコピーで知られるエスエス製薬の「ハイチオールC」は、1972年に発売され、今年で40周年を迎える。社会的ニーズの変化、開発技術が激しい医薬業界にあって、驚異的なロングセラー商品だ。

40代以上の男性ならば、実は、この薬が中高年男性向けの薬だったことを覚えているだろう。「肝機能をサポートし、2日酔いの後にいい」といった効能を頼りに、飲み過ぎた翌朝、飲んだ記憶があるはずだ。同社は数字を発表していないが、当時、20億円(推定)ほどの販売額の有力商品だった。

ところが、98年、同社は大胆なマーケットチェンジを行う。中高年男性向けをうたっていた薬を、なんと、若い女性にシフトしたのだ。「ハイチオールC」の主成分であるL−システインの<二日酔い 全身倦怠しみ・そばかす等の色素沈着症 じんましん等を改善>という効能・効果のうち、“しみ・そばかす”の訴求に変更したのだ。

その理由をコミュニケーション部の小野太一さんは「女性のスキンケア市場の拡大とドラッグストアの成長」という。ドラッグストアも8割が女性客である。マーケティング部門からの大胆な提案に「売れなくなる!」と懐疑的な意見も挙がったが、最終的には、「二日酔い需要もとりこぼさないよう配慮する」という条件で決定される。

98年、「♪シミ、のんで治そう」というサウンドロゴとともに、1錠当たりの配合容量を倍に、価格はほぼ据え置きにして、新「ハイチオールC」は発売された。結果、100億円(推定)の売り上げへと急増し、「しみ・そばかす薬」という新たな市場を創造した。

以後、2006年、1日3回から2回摂取と利便性を高めた「プルミエール」、09年、にきび肌荒れに効能のある「B」を10代向けに、10年、ビタミンCを増量した「プラス」を発売。女性のニーズを先取り、変化に合わせた細かなラインアップ拡充戦略でトップブランドの位置を維持している。

「プラス」からは“全身倦怠”と当初の効能も訴求している。「疲れを訴える女性が増えた」(小野さん)からだ。一方、かつての「二日酔いに効く」を知らず、スキンケアのために飲む若い男性も増えたという。これも時代の変化だろう。


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