ベスト電器、前途多難 ヤマダ傘下へ 創業60周年の転機 福岡

路線見直し必至
倉庫業として昭和28年に福岡で誕生し、一時は全国を制覇した家電量販店のベスト電器が、創業60周年を迎える今年、ヤマダ電機の子会社となることになった。当面は会社、店舗名とも残る見込みだが、国内市場が縮小する業界だけに、ベスト電器が、価格競争よりもサービスを重視する「自主路線」の見直しを迫られるのは必至で、将来は不透明だ。

収益悪化止まらず
ベスト電器の平成24年2月期連結決算は、売上高2617億円(前年同期比23・2%減)、営業利益25億円(同63%減)。アナログ停波に伴うデジタルテレビ特需が終了した反動で、AV商品の売上高が予想以上に減少したことが要因だ。

さらに25年2月期の業績予想も売上高2383億円、営業利益35億円で、平成22年4月に公表した25年度まで3カ年の新中期経営計画で掲げた目標の未達は決定的となっていた。

自主路線のこだわり
昭和54年度から平成8年度まで売り上げ業界首位だったベスト電器だが、価格よりもアフターサービス充実などを重視する戦略が、低価格・ポイント制度を前面に打ち出すコジマやヤマダの前に敗れた。

平成19年にビックカメラと提携した後もベストは、自主路線にこだわった。

ビックとの共同店舗は3店に過ぎず、商品の共同開発などは数種類にとどまり、提携効果は限定的だった。

生き残り不透明
さらに平成22年には経営陣の内紛が表面化。同年3月に、営業畑の小野浩司氏が社長に就任した。

「非常に実践的な人物で、営業強化を期待している」(地方銀行首脳)とされた小野氏は、不採算店舗の廃止や希望退職制度などコスト削減とともに、低価格を売りにした新たな店舗業態「B・B」への転換を進めた。

それでも大手との差を縮めるどころか、業績悪化に歯止めがかからず、ベストはヤマダ傘下入りに傾いた。ベスト関係者は「かつて首位だったプライドと、一枚岩になりきれない社内態勢が足を引っ張っている」と話した。

ベスト電器のホームである九州でさえ、ヤマダにシェアトップを奪われているのが現状。子会社となることで、商品の共同購入・流通などのメリットもあるが、ヤマダと重複する店舗の再編を迫られるのは間違いなく、ベスト電器がベスト電器として生き残る環境はさらに厳しくなっている。

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