仙台市の移転先希望提出期限 資金に不安 安住遠く

仙台市沿岸部の防災集団移転で9日、被災者が移転先希望を市に提出する2回目の期限を迎えた。市側は目標である平成26年度末までに移転先の造成を完了するには早く被災者の意向をまとめることが必要としている。だが、被災者からは「資金がなくどうしようもない」といった訴えや、土地の買い上げ価格への不安の声などが聞かれる。

仙台市沿岸部の防災集団移転の対象者は1706戸で、市は内陸部の14カ所を移転先として提示し、どこを希望するかの申出書の提出を求めていた。1回目の期限の4月末には提出者が71%どまりだったため、未提出者に9日までの提出を呼びかけていた。週末には集計がまとまる見込みだ。

市は期限を切った理由について、「早く仮設住宅を出たいと希望している多くの人に応えるため、期限を設定して次の段階に進むことが必要」と説明する。

一方、若林区荒浜で3ヘクタールを超える水田を家族で耕作していた被災者の佐藤紀美子さん(70)は「田んぼが津波をかぶり、農機具も流され、再建のめどが立たない」と嘆く。将来は荒浜で農業を再開したい意向で、申出書はまだ提出していないという。

自宅をリフォーム中に津波に遭い、家族を失った同地区の男性(74)は最も近い災害公営住宅への入居希望を出した。「集合住宅には抵抗があるが、年金生活では仕方ない。だが、年金だけで生活を続けられるのか」と不安を訴える。

また、宮城野区蒲生地区の住民が多く暮らす「背後地6号公園仮設住宅」で自治会長を務める佐藤修一さん(61)によると、蒲生地区は路線価が半額ほどに下落した。市側は跡地の買い上げ価格を『震災前の8割程度』というが、しっかり数字と行程を示してほしい」と強調する。

一戸建てを流された同地区の小野義夫さん(61)は「公営住宅に入る、と市には提出した。買い上げ価格の高低に応じて再建方法を早く考えたい。期限内の移転先決定を迫られた上に、買い取りへの不安も拭えきれない」とぼやく。

仙台市の防災集団移転の事業期間は平成24〜27年度。国の支援策として(1)被災宅地の買い上げ(2)建物取り壊し費用と引っ越し費用の助成(3)移転再建資金の借り入れ利子相当額の助成−などがある。仙台市は独自施策として、土地を市から借りた場合の借地料の免除も打ち出している。

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