商人から買わず、商人に売らず 茶の竹茗(ちくめい)堂(静岡・呉服町)

青仕立ての煎茶を完成
静岡といえば、富士山、三保の松原、お茶にミカン、チャッキリ節、登呂遺跡など期せずして色々なものが浮かんでくる。
この中に、お茶の老舗・竹茗堂茶店(静岡市葵区呉服町2丁目)の創業は天明元年(1781)。初代山形屋庄八が駿府(静岡市)の七軒町に国産品問屋を開業したのに始まる。
「竹茗」という名は庄八の茶道の雅号で、茗はお茶という意味。
茶道mの道具のほとんどが竹で出来ていることや竹林を開いて作った茶園に、良いお茶ができることなどから「竹茗」という雅号をつけたそうな。

当時、宇治では緑色の青茶を完成していたが、駿府の茶は昔ながらの茶色のお茶であったのであまりふるわなかった。
そこで、初代竹茗は宇治茶にまさる茶をということで、茶の木の改良に努め、安倍川のほとりの足久保を選び、茶園を開く。
10年間、入念に良い品種づくりに努力し、遂に青仕立て煎茶の作り方を完成させた。これが駿府一円に広まっていった。

以来、2世紀にわたり茶一筋に営業を続けてきたが、その間、竹茗堂代々の当主に受け継がれてきたことは、「商人から買わず、商人に売らず」という方針を堅持して、品質本位、良品廉価の主義を貫いてきたことだ。
これは現代の複雑、かつ幅広い商活動の情勢からいえば、古い観念的な考え方かも知れない。が、元来、農産物としての茶の小売商人としては、生産者から直接仕入れ、そして自分の手で消費者に買ってもらう、という商人魂の発露ともいえよう。

そういう竹茗堂の優れた血は引き継がれている。現社長がとくに意を用いた点は
1、味の良い原茶を仕入れ。
1、お客様に喜んでいただける良いお茶の販売。
1、そのためには取り扱う販売員の教育に重点を置く。
であった。
これらの基本的な考え方は、今も茶の小売に生かされている。中でも同社の店員教育は特別きびしいものがあり、店頭における女子社員の接客の仕方には徹底した指導を繰り返したものである。
毎朝、行っている朝礼には、次の言葉を唱和している。
1、今日1日おいしいお茶を気持ちよくお客様に買っていただくことが私どもの仕事。
2、常に健康で活発にお客様に接すること。
3、お互いに仲良く店務に励むこと。
4、自分で進んで仕事をすること。
5、言葉づかいを丁寧にすること。
なお、毎年入社する女子社員を前に、社長は「1、礼儀・言葉づかい、2、清潔・整頓、3、スピードサービス」を強調しつづけている。
これらが全社員の日常勤務の中に生かし継がれ、老舗といわれ、230年の伝統に恥じない竹茗堂の業績向上に尽力しているわけではあるまいか。
日々の経営に行き詰まりを感じたり、ストレスがなかな取り除けないと思ってダラダラと仕事をしていませんか。
ときには、非日常を求めて、癒しを求めてちょっとだけ旅行でもしてみてはいかがでしょうか。