福井県勝山市でスキー場経営の勝山観光施設(株)は、2月3日に自己破産を申請し、2月5日に破産手続きの開始決定を受けました。
地元経済界の有志が中心となって設立したスキー場「雁が原スキー場」を経営し、スキー場オープン期間のリフト料とスキー・スノーボードレンタル料、駐車場代が主な収入源で、食堂や売店の運営も手掛けていた。
「雁が原スキー場」は年間入場者数が5万〜6万人、冬場のシーズン営業日数60〜80日のスキー場で、利用客は福井県内約80%、県外約20%。初心者・初級者向けのコース設計のためファミリースキー場として親しまれ、福井県内の小学校や中学校が利用するケースも多く、地元密着の経営を行っていた。
閑散期となる夏季にはドライブテクニックを競う「ジムカーナ」の練習場として駐車場を賃貸。スキー場の集客が好調だった1999年4月期には年収入高約2億1100万円を計上していた。
しかし、その後はスキー人口の減少に伴い、来場客が漸減したことで業績は低迷。2016年4月期は暖冬の影響でオープンが遅れたことで36日間しか営業できず、年収入高は約4400万円にまで落ち込み、営業段階から赤字を計上。
さらに、翌期も集客が低迷したことで2期連続赤字となるなど苦しい運営を余儀なくされていた。この間、リフト代割引によるサービス向上や人員削減などのリストラに努めていたものの、今期の記録的な暖冬に伴う雪不足により1月に入ってもオープンができなかったことで事業継続を断念し、今回の事態となった。
会社名 勝山観光施設(株)
業 種 スキー場経営
所在地 福井県勝山市
設 立 昭和36年7月
資本金 5000万円
負債額 3億円