7年前にオープンした当初は、飲食店街とはいえ、メイン通りから入った人通りの少ない一角のお店でした。周囲の店が激しく入れ替わる中、当店は間口も狭く、1、2年もつかな、という具合でした。
舩井幸雄氏のファンだったことから独学で経営を学び、名物メニューを作ると、お子様連れから年配の方まで喜ばれました。メディアやインターネットのクチコミで順調に業績は伸ばしていたものの、4名で切り盛りできている時代でした。
縁あって船井総研の釼持さんと出会い、コンサルティングを依頼。メニューの棚卸しや内装の工夫などさまざまな施策を繰り返すと、さらに業績は向上し、一人でこなしていた調理がいよいよ回らなくなりました。
もう一人、料理人がほしい。2店舗目構想もあり、はじめての正社員採用を決めました。
小さな個店 はじめての採用
そうはいっても、こんなに小さな店にとって、タウン誌や求人誌に払う広告料は高騰しすぎていて膨大になります。そんなに費用がかかるなら、小さな個店のまま一人でやりくりしていくほうがいい、ということになります。
採用のために働かねばならないことには大きな抵抗がありました。そこで釼持さんから紹介されたのが求人特化型検索エンジン「インディード(Indeed)」(インターネット上で求職者が自社採用サイトにダイレクトにアクセスできる検索エンジン)を利用した採用でした。はじめはよくわかりませんでしたが、クリックされてはじめて課金されるという仕組みはとてもわかりやすく、掛け捨てのような無駄な広告料がかからないことにとても魅力を感じました。
制作費用に戸惑いながらも、必要性から自社の採用サイトを立ち上げました。
笑顔で楽しい雰囲気を全面に出したことで、お店をわかっていただいた上で応募いただけるので、顔を見せることの大事さを実感しました。
採用ページに誘導するためのインディード活用の仕組みは、釼持さんにすべてお任せしました。15名の応募は驚異的な数字でしたが、若い未経験の方から、年配の調理経験者まで幅広い求職者にもさらに驚きでした。
将来お店を任せられそうな方を選抜して採用しました。お店の味を守るために、身につくまで粘り強く繰り返し教えています。お客様のほうが味に厳しいですから、こちらも真剣です。採用した社員はみんな素直な方でどんどん知識や技術を吸収し、成長してくれています。
インターネットの時代であることはコンサルをしてもらって売上が上がった時にも感じていましたが、採用についてもインターネットの時代なのだと実感しました。
実施してみると、よくできたシステムだと関心します。現在も引き続き、採用を続けています。移り変わりの激しい飲食業界ですから、時流に合った店舗展開を、新しいメンバーとともに切り拓いていきたいです。